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地球温暖化の原因の一つとされる「温室効果ガス」。環境問題への意識が高まる昨今、耳にする機会が多いワードです。しかし、実際のところ温室効果ガスとはいったい何なのか、私たちの生活にはどう影響しているのでしょうか。そこで今回は、温室効果ガスについてわかりやすく解説します。読めばきっと、温室効果ガスの影響や種類、世界各国が温室効果ガスの削減に向けてどのような取組みを行っているかわかるはずです。

温室効果ガスとは地球温暖化の原因となる気体のこと

画像: 温室効果ガスとは地球温暖化の原因となる気体のこと

はじめに、温室効果ガスとは赤外線を吸収し、再び地表へ放出することで地表付近の大気を暖めるはたらきをもつ気体の総称です。もし温室効果ガスがなければ、地球の気温はマイナス19℃になってしまい、生物が生きるのに適正な気温を保つことができません。そのため、適量の温室効果ガスは地球上の生物にとって欠かせないものなのです。

しかし、人間の活動などによって温室効果ガスが増え過ぎてしまうと、大気の熱がより多く吸収され、気温が上昇してしまいます。2019年には、地球全体で約590億トンの温室効果ガスが排出されました。日本は、世界で5番目に多くの温室効果ガスを排出しています。これ以上、地球温暖化を進行させないために、温室効果ガスの削減に向けた取組みが求められているのです。

参考:全国地球温暖化防止活動推進センター
参考:環境省

温室効果ガスが与える3つの影響

温室効果ガスの増加は、環境にさまざまな悪影響を引き起こす可能性があります。私たちの暮らしに関わる影響にはどのようなものがあるのでしょうか

①海面水位の上昇

画像: ①海面水位の上昇

温室効果ガスの増加による影響として、気温だけでなく海水温が上昇することが挙げられます。海水温が上がると、氷河が溶け海面水位が上昇してしまうといった影響もあります。

海面が上昇すると陸地の面積が減ってしまい、生活圏が狭められる恐れがあります。すでに、1901~2010年の間に海面が19cm上昇したことが確認されており、2100年までに最大82cm上昇すると予測されています。

②気温上昇に伴う生態系の変化や感染症の拡大

画像: ②気温上昇に伴う生態系の変化や感染症の拡大

気温が上昇すると、生態系にも影響が及び、生息できる生物の種類が変化します。例えば、デング熱という感染症を媒介するヒトスジシマカは現在、日本の国土の約4割に生息しています。

しかし、気温が上昇すると生息域が大きく拡大し、2100年には最大で国土の約96%にまで拡大すると予想されているのです。温暖化が進行すれば、このような感染症のリスクも増大すると懸念されています。

③食料供給への影響

画像: ③食料供給への影響

平均気温が上昇することにより、コメの品質が落ちたり、穀物収量の増減や、畜産や養殖業における疾病発生、漁 獲量への影響が指摘されています。私たちがこれまで通りの豊かな食生活を送るには、高い気温でも生育する農作物の品種改良を行うなどの工夫が求められます。

参考:全国地球温暖化防止活動推進センター

温室効果ガスの4つの種類

画像: 温室効果ガスの4つの種類

大気をあたためるはたらきだけでなく、私たちの生活に様々な影響を与える温室効果ガスですが、具体的にどのような種類があるのでしょうか。代表的なものとしては、二酸化炭素(CO2)がよく知られていますが、ほかにどのような温室効果ガスがあるのか、詳しく説明します。

①二酸化炭素

温室効果ガスの中でももっとも多くの割合を占めるのが、CO2です。温室効果ガス全体の約75%に相当します。CO2は私たちの身近なところでも多く利用されています。例えば、ドライアイスや炭酸飲料などもCO2を使って作られます。CO2は石油や石炭、天然ガスといった化石燃料を燃やすことなどによって発生します。

②メタン

天然ガスの主成分であり、よく燃えることが特徴です。家畜のゲップや排せつ物、また稲作や廃棄物の埋め立てなどからも発生します。CO2の25倍の温室効果を持ちます。

③一酸化二窒素

全身麻酔に使われる笑気ガスとしても利用されています。燃料を燃やす際に発生するほか、工業製品などの製造プロセスでも発生します。CO2の約300倍の温室効果があります。

④代替フロン類

代替フロン類とは、かつて冷蔵庫やエアコンなどの冷媒として使われていたフロンの代わりに使用されるようになった気体です。フロンは、オゾン層を破壊するおそれがあることから使用が制限されています。

オゾン層を破壊しない代替フロンの一つがハイドロフルオロカーボン類です。CO2の約1,430倍の強力な温室効果を持ちます。

参考:全国地球温暖化防止活動推進センター

日本や世界の温室効果ガス削減に向けた取組み

地球温暖化対策の一環として、日本を含む世界の国々では温室効果ガスの削減目標を定めています。各国がどのような目標を設定し、どういった取組みを行っているのか簡単に説明します。

各国は2030・2050年までの温室効果ガス削減目標を設定

画像: 各国は2030・2050年までの温室効果ガス削減目標を設定

世界各国では、2100年までの気温上昇を抑えるために、2030年や2050年の温室効果ガス削減目標を設定し、世界に向けて発信しています。例えば、米国は2030年までに温室効果ガス排出量を50~52%削減(2005年比)すること、EUは55%以上削減(1990年比)することを目標に掲げています。

また、米国とEUは、2050年までに温室効果ガスの排出量と吸収量をイコールにするカーボンニュートラルを目指すと発表しています。同様に、中国とロシアは2060年までに、インドは2070年までにカーボンニュートラルを実現するとしています。

しかし、国際エネルギー機関は、各国がカーボンニュートラルを実現したとしても、2050年のCO2排出量は約220億トンにのぼると予想しており、世界の気温上昇を抑えるにはさらなる取 組みが必要だと指摘しています。

日本は2050年までにカーボンニュートラルの実現を宣言

画像: 日本は2050年までにカーボンニュートラルの実現を宣言

日本は2020年10月、当時の菅義偉総理が2050年までにカーボンニュートラルを目指すと宣言しました。これは、米国やEUと同じ目標です。さらに翌年には、2030年までに温室効果ガス排出量を2013年と比べて46%削減する目標を設定しました。こうした目標のもと、企業や自治体が温室効果ガスの削減に向けた取組みを推し進めているところです。

参考:全国地球温暖化防止活動推進センター
参考:日本貿易振興機構(ジェトロ)

温室効果ガス削減のために個人でできる3つのこと

国や自治体、企業などが温室効果ガス削減に取り組む中で、私たち個人でもできる取組みにはどのようなものがあるのでしょうか? ここでは、すぐに取り組むことができる温室効果ガス削減のアクションを2つご紹介します。

①省エネを意識する

画像: ①省エネを意識する

まず、電気の無駄遣いを減らす省エネから始めましょう。発電する際には、CO2が発生することがあります。そのため、電気の使用量を減らすことは、温室効果ガスの削減につながるのです。

具体的には、使っていない部屋の照明をこまめに消したり、エアコンの温度設定を見直したりすることで省エネに取り組むことができます。

②自動車の運転方法を見直す

自動車の排ガスにも温室効果ガスに含まれます。自動車を運転するときは、アイドリングストップや急な加速・減速をしないなど、エコドライブを心がけると温室効果ガス排出量を減らすことができるでしょう。自分の車の燃費を把握することや、不要な荷物を載せたままにしないことも大切です。

車の買い替えを検討する際には、電気自動車(EV)なども候補として考えてみるのも良いでしょう。

参考:経済産業省「家庭でできる省エネ」

温室効果ガスの削減の取組みは個人でもできる

画像: 温室効果ガスの削減の取組みは個人でもできる

地球温暖化というと、スケールの大きな課題で「自分には関係ない」と思ってしまうこともあるかもしれません。ですが、私たちの暮らしからも温室効果ガスは排出されています。カーボンニュートラルを実現するには、私たち一人ひとりのアクションが重要な役割を果たすのです。温室効果ガスの排出を抑えるために、日々の習慣を少しだけ見直して、できることから無理なく始めてみてはいかがでしょうか。

画像: 温室効果ガスとは?問題や種類・減らすための取組みを解説

けいちゃん

日々の省エネ意識が、温室効果ガスの削減につながるんですね!最近は暖かくなってきているので、エアコンの温度設定を見直すなど、省エネを意識して生活していきたいと思います!

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