テレビアニメ「七つの大罪」の最終章「七つの大罪 憤怒の審判」がテレビ東京系で毎週水曜午後5時55分、BSテレ東で毎週水曜深夜0時半に放送されている。原作は「週刊少年マガジン」(講談社)で2012~2020年に連載された鈴木央(なかば)さんの人気マンガ。ヘンドリクセン役の内田夕夜さんは、コロナ禍のアフレコで「声優の意地」を感じているという。内田さんに、「七つの大罪」、ヘンドリクセンへの思いを聞いた。
ウナギノボリ
解説:朝ドラ“メガネっ娘”の系譜 過去にもブレークした俳優が
王道少年マンガ!でありながら、同時に哀愁のようなものがずっと流れているように感じます。“影”と言った方が的確でしょうか。作品全体にもキャラクターにも感じるこの“影”が、「七つの大罪」の魅力の一面なのではないかと思っています。
ヘンドリクセンが、何を信じて行動しているのか?を意識しています。彼は中々真意を見せないキャラクターだからこそ、演じる立場としては、彼の真意を、その時に信じている行動の指針となるものを見誤らないようにしなくていけないと感じています。まぁ平たく言えば、いとしいキャラクターなので、彼の心を分かってあげたいだけなんですけどね。
はい。とっても変化がありました。今でこそ「浄化」なんて女神族寄りのドルイドの力を平気で使っていますが、シリーズ初期は真逆でしたから。完全に魔人寄りでしたから。魔神の血を飲ませていましたから。「七つの大罪」のキャラクターの中でも、ヘンドリクセンほど立ち位置が変わったキャラクターも珍しいのではないでしょうか。収録後、赤ワインを「魔神の血」と称して飲んでいたのが懐かしいくらいです。
声優陣のチームワークだけでなく、「七つの大罪チーム全体」のチームワークがよいです。声優同士、仲がよいのはよく聞きますが、声優が原作者さんに電話をして「飲みませんか?」と気軽に誘えるチームは中々ありません。コロナ禍の前は、収録後スタジオ近くのお店が<豚の帽子>亭と化していました。
「上をいきたいな」って思って挑戦しています。共演陣が投げてきたり、引き込んでくる演技や、ビックリするくらい生っぽい感覚や、監督から出る要望や指示や、ミキサーさんが狙ってくれている音の上をいきたいです。皆さん本当にうまいです。すごいです。よくぞこんなチームを作ったなって思います。スタジオを出るとため息ばかりなので、次こそは!って毎回挑戦です。
原作のあのストーリーがどうアニメ化されるのかも楽しみなのですが、一声優としてこの最終章で特別に楽しみにしているのは、声優陣のジレンマや怒りや、意地みたいなものです。最終章はコロナの影響もあり、全員で収録することができません。でも、それができていたチームですし、その時の熱を知っているチームです。だからこそ、「バラバラの収録でもあの熱に劣るわけにはいかない!」と、「『七つの大罪』声優の意地」のようなものを感じていました。なので、そんな想(おも)いがどう料理され作品化されたのか、放送が楽しみでなりません。
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