国会議員になる前から不妊治療の問題に取り組んでいる。このほど立憲民主党がまとめた提言の策定にも関わった。
卵子を凍結した自らの経験から
私がこの問題に取り組むようになったのは、自分の経験が大きい。30代後半になったころ、まわりを見回すと不妊治療を受けている人が非常に多いことに気がついた。
調べると費用や仕事との関係など切実な問題があることがわかってきた。自分も検査を受けてみると妊娠しにくい疾患があることがわかり、卵子を凍結することにした。
卵子凍結は複数回する人もいるが私は1回だった。それでも大変だった。ホルモンの投与をしてその効果をみるためにひんぱんに通院し、薬も何種類も変える。私の場合は冬だというのに就寝中にすごく汗が出た。するとやはり怖くなり、不安になる。なんともいえない感覚に陥った。
費用軽減と仕事との両立が必要
そして高額な費用負担の問題がのしかかる。肉体的、精神的な負担を乗り越えても最後のこの高い壁であきらめたという人は多い。
休暇制度も重要だ。私が卵子を凍結した際にも、治療の時期が指定されることが短期間に続いた。卵子の育ちにより、ホルモン量を変えたり、育ちの観察をするためだ。
仕事をしていると実際には医師の指定通りに休みを取ることは非常に難しい。
厚生労働省の実施したアンケートなどでは治療については周囲に言えないという人がほとんどだ。だから会社にも言えない。会社…
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