たいていのことには、始まりがあれば終わりもある。始まりに比べれば終わりの方が、寂しかったり切なかったりする。だから、終わりは、切ない歌のテーマになるものだ。
人生の終わりという、はかない歌もあるが、もっとも多いのは男女の関係の終わり、恋愛の終わりだろう。
こういうことは、古来、偉人、文人によってあれこれ考察されている。手元にあった古い名言集のなかに、こんな言葉があった。
「恋はその始りがいつも美しすぎる。結末がけっしてよくないのも無理からぬことだ」
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