東京都の築地市場の、豊洲市場への移転問題が長い間議論になっていました。小池百合子知事は20日に記者会見を開き、築地市場を豊洲に移した上で、築地にも市場としての役割を持たせ、5年後をめどに「食のテーマパーク」として開発するという方針を示しました。具体的なスケジュールや費用をどう用意するかなどについては、触れませんでした。
これまで築地は、野菜や魚介類などを集め、価格を決める「中央卸売市場」としての役割を果たしており、この役割は豊洲に移ります。豊洲市場の地下の土が有害な物質で汚れたままになっている問題について小池知事は、きちんと対策を立て、安全だとアピールすると説明しました。
築地は「日本の台所」と呼ばれ、観光スポットとしても知られているので、跡地は売らずに新たな施設として開発します。しかし、市場としての役割も残すと言っていて、豊洲との役割の違いがはっきりしておらず、開発に必要なお金をどうするかも具体的に示していません。23日から始まる都議選への影響を減らすための決定ともみられ、批判が出そうです。