連載

フィールドの向こうに

フィールドで輝きを放つ者もいれば、涙を流す者もいる。その向こうにある光景を見つめたい。

連載一覧

フィールドの向こうに

「探検部魂」=田原和宏

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
「植村直己冒険賞」を受賞したノンフィクション作家の高野秀行さん(右)と、探検家の山田高司さん=東京都千代田区で2024年2月16日午後3時43分、田原和宏撮影
「植村直己冒険賞」を受賞したノンフィクション作家の高野秀行さん(右)と、探検家の山田高司さん=東京都千代田区で2024年2月16日午後3時43分、田原和宏撮影

 驚いたが、ふさわしい選考だ。

 未知の世界を切り開く創造的な行動をたたえる「植村直己冒険賞」に、ノンフィクション作家の高野秀行さん(57)らが選ばれた。

 2018年から22年にかけて3回にわたり、探検家・山田高司さん(65)とイラクの巨大湿地帯「アフワール」を踏査した。古代メソポタミア文明を育んだチグリス川、ユーフラテス川の合流地域で、4500年前と変わらぬ暮らしの人々らを取材。「イラク水滸伝」(文芸春秋)として探検の記録をまとめ、昨夏刊行した。

 東京都内の記者会見で、高野さんは「受賞するとは夢にも思わなかった」と述べた。歴代の受賞者には、人類5万キロの旅をたどった関野吉晴さんら冒険家にふさわしい名前が並ぶ。異例の感はある。

この記事は有料記事です。

残り605文字(全文921文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載

この記事の筆者

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月