自分らしい葬儀や埋葬法を生前に選ぶ「終活」ブームの陰で、引き取り手のない「無縁遺骨」や管理者のいない「無縁墓」が増えている。身寄りも資産もない人に対する火葬代などの国や自治体の負担も膨らむ。高齢化社会で地縁や血縁も薄れるなか、私たちはどう葬られたいか、上下2回にわたって考える。=[下]は6日掲載
「先祖代々」以外の風習も 鵜飼秀徳・ジャーナリスト、僧侶
日本社会の遺骨や遺体への執着は地域的、歴史的な濃淡がある。西日本は執着が相対的に薄い。歴史上も、遺体を埋める墓とお参りする墓を分ける両墓制など、遺体にこだわらない風習は広くある。
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