作曲家とのゆかり照らす 日出町歴史資料館 滝廉太郎、藩重臣の家系 留学前の一幕語る会報など展示 /大分

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企画展「瀧家ものがたり」の会場
企画展「瀧家ものがたり」の会場

 日出町ゆかりの作曲家、滝廉太郎(1879~1903年)の没後120年を記念した企画展「瀧家ものがたり」が町歴史資料館で始まった。日出藩主の重臣だった滝家の歴史をたどり、廉太郎の父、吉弘や西洋風建築家として活躍した従兄の大吉らに光を当てたユニークな企画だ。2024年2月4日まで。入場無料。【大島透】

 同館によると、滝家は紀州藩(和歌山県)出身。関ケ原の戦い直後に誕生した日出藩の初代藩主、木下延俊の家臣となったため、日出へ移住し、家老や侍大将を輩出するなど重職を担った。滝家十一代当主の吉弘は幕末混乱期に勤王派として活躍したため、維新政府に官僚として登用された。

 上京した吉弘は、地方官として横浜、富山、大分、竹田各市へ家族を連れて転勤。東京で生まれた廉太郎は竹田市で2年半暮らした後、上京して音楽家を目指す。だが、留学先のドイツで結核を患って帰国し、わずか23歳で亡くなった。滝家では、その前年に十二代当主で建築家の大吉が死去。吉弘も廉太郎死去の翌年に亡くなり、3年連続で悲劇に見舞われた。

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