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世界遺産の原爆ドーム(広島市)は100年以上前、広島の産業振興を図る拠点として建てられた。本来の役割を果たしたのは、わずか30年。昭和初期の毎日新聞広島版に掲載された記事には、当時の活況に加え、後に頭上に原爆を投下する米国との親善の舞台だった様子を伝えている。
原爆ドームは1915(大正4)年、広島県物産陳列館として開館した。21(同10)年に県立商品陳列所と改称され、33(昭和8)年からは県産業奨励館と呼ばれた。チェコ人建築家のヤン・レツルが設計し、ドーム型の屋根が特徴的な近代洋風建築はまちのランドマークだった。
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