新成人に岩波新書　諏訪市教委がプレゼント　／長野

　未来をひらく力にしてほしい――。長野県諏訪市教育委員会は、新成人を迎える市民らを対象に、岩波書店の新書をプレゼントする取り組みを行っている。岩波書店創業者の岩波茂雄氏が、同県中洲村（現諏訪市）の出身であることが縁で始まった。

　市教委によると、対象は2023年度に18歳になる諏訪市在住者や出身者で計約440人。岩波書店の冊子やホームページから読んでみたい岩波新書か岩波ジュニア新書を1冊選ぶことができる。

　諏訪市は今年、従来の成人式に代わり、20歳になった人たちが集う行事を初めて実施した。一方で、新成人の18歳を祝う機会も設けたいと、プレゼントの事業を22年度に始めた。同市はこれまで、0歳児に「ファーストブック」を、3歳児に「セカンドブック」として絵本をプレゼントしてきた。18歳では、本から知識や知恵を得るため自分に「種をまく」という願いを込めている。