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学生の頃から読まなければと思いながら、重く悲惨な事実にためらっていた。ようやく購入したものの数年来、本棚で眠っていた。
ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)から生還したユダヤ人精神科医、ビクトール・フランクルの著書「夜と霧」(みすず書房)。強制収容所という極限状態において「生きる意味」を問い、深く考察した一冊だ。時代を超えて読み継がれ、愛読書に挙げる人も多い。私も読み終えた今ならば、希望の書であると分かる。
手に取ったきっかけは、ボクシングの元WBAミドル級スーパー王者の村田諒太選手(37)。スポーツ文化の発展に寄与した者に贈られる「日本スポーツ学会大賞」の授賞式後の講演で、自らの歩みを交え、「生きるすべを与えてくれるバイブル」と紹介したのだ。
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