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芭蕉の道

松尾芭蕉の旅を写真でたどります。

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/15 象潟 「空気が気持ちいいね」

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能因島を訪れ家族で遊ぶ小田原杏さん(手前)ら=秋田県にかほ市で
能因島を訪れ家族で遊ぶ小田原杏さん(手前)ら=秋田県にかほ市で

象潟や雨に西施がねぶの花

 いよいよ日本海へ――。芭蕉たちは「おくのほそ道」の旅で1689年の新暦7月31日、歌枕として和歌にも詠まれた象潟(きさかた)(秋田県にかほ市)に向け、酒田(山形県酒田市)を出発。吹浦(ふくら)(同県遊佐町)で1泊した後、象潟に到着し、2夜をこの地で過ごした。

 新潟、秋田、青森などをつなぐ国道7号を車で走った。日本海を見るため、酒田市の宮海(みやうみ)海水浴場に立ち寄った。砂浜が遠方まで続く。後方には風力発電の風車が建ち並び、鳥海山が迫る。

 日本海東北自動車道の遊佐比子ICを通り過ぎると景色に違和感を覚えた。道路の左右が砂地だ。周辺の田畑も白っぽい。「ここを歩くのは骨が折れたのでは?」と思い、同伴した曽良が記した「随行日記」を確認した。「此(この)間六リ、砂浜」。24キロにわたって砂浜との意味だ。車をとめ、スマートフォンで調べた。画面には「庄内砂丘」とある。林野庁東北森林管理局庄内森林管理署の資料によると、庄内砂丘は遊佐町吹浦から山…

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