工作の伝道師「わくわくさん」 動画配信で味わった挫折、再スタート

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「わくわくさん」こと久保田雅人さん=東京都千代田区で2022年1月18日、内藤絵美撮影
「わくわくさん」こと久保田雅人さん=東京都千代田区で2022年1月18日、内藤絵美撮影

 「わくわくさん」と聞いて、懐かしく思うパパママは多いだろう。かつてNHK・Eテレで子ども向けの工作番組に出演したあの「お兄さん」、久保田雅人さんだ。今は舞台をユーチューブに変え、画面の向こうにいる子どもたちに優しく語りかける。ユーチューブでの配信を始めた理由やEテレに抜てきされた経緯などを聞いた。【稲垣衆史/学芸部】

 ※この記事には、わくわくさんが工作を実演する動画がついています。

「工作の伝道師」

 「牛乳パックで作る棒高跳びゲーム」「

新聞紙で作るけん玉」……。ユーチューブに開設するチャンネル「わくわくさんの工作教室」(https://www.youtube.com/channel/UCkWXpBqUsLGNa69rgwXhXvg)を見ると、身近なものを材料にすぐに作ってみたくなるものばかり。おなじみの赤い野球帽に丸メガネ姿、少し甲高い声は以前と変わらない。

 配信を始めたのは2019年。13年に23年間続いたEテレの「つくってあそぼ」が終了し、その後は工作本を出すなどしていた。だが「テレビでできなかったことをやってみたい」と考え、「ワクワクさんチャンネル」で動画配信を始めた。当初は約25万人が登録したが、1年ほどで「行き詰まった」という。理由はこうだ。

 「お笑い的な要素を意識しておちゃらけたところがあり、ものを作ることにどこか集中できていなかったんです。自分の中で失敗したな、っていう部分がありました」

 そんな思いから、21年2月に現在のチャンネルで再スタート。「『工作の伝道師』として、広めることに特化したい」と、子どもがものを作ってみたいと思える番組作りを心がけた。

 視聴してみると確かに、…

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