内村航平という道しるべ 塚原直也氏、冨田洋之氏が見たキング

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
ロンドン五輪の体操男子個人総合で優勝し、金メダルを胸に、母親のいる観客席に笑顔を見せる内村航平=ロンドンのノースグリニッジ・アリーナで2012年8月1日、望月亮一撮影
ロンドン五輪の体操男子個人総合で優勝し、金メダルを胸に、母親のいる観客席に笑顔を見せる内村航平=ロンドンのノースグリニッジ・アリーナで2012年8月1日、望月亮一撮影

 体操ニッポンのエースとして長年、代表を支えてきた内村航平(33)=ジョイカル=が現役引退を表明した。オリンピック男子個人総合2連覇の「キング・オブ・ジムナスト(体操の王者)」は日本の体操界に何を残したのだろうか。引退が発表された11日、2004年アテネ五輪男子団体総合金メダリストの2人に話を聞いた。

 「引退を想像させない強さだった」。朝日生命体操クラブの塚原直也総監督(44)は内村の現役引退の知らせを受けてこう語った。

 内村の憧れの選手だったことで知られる塚原さんと、アテネ五輪当時、日本のエースだった冨田洋之・順大コーチ(41)。2人がそろって内村の一番印象に残る演技として挙げたのが、16年リオデジャネイロ五輪の個人総合の鉄棒だ。最大のライバルだったオレグ・ベルニャエフ(ウクライナ)に0・901点差と離されて迎えた最終種目。内村は高難度の手放し技を次々に決めると、最後は完璧な着地を見せた。着地がぐらついたライバルの演技もあり、逆転で金メダルを手にした。

 冨田さんは「圧倒的な強さを誇っていた当時の内村にとって…

この記事は有料記事です。

残り689文字(全文1150文字)

あわせて読みたい

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月