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生きたい社会に

ALS嘱託殺人事件が社会に投げ掛けた重い問いを、関係者や有識者と考えます。

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ALS嘱託殺人事件/4 「自己決定」で済ませるな 渡辺琢・日本自立生活センター自立支援事業所理事 /京都

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渡辺琢・NPO法人日本自立生活センター自立支援事業所理事=京都市南区で2021年11月19日午後0時26分、千葉紀和撮影
渡辺琢・NPO法人日本自立生活センター自立支援事業所理事=京都市南区で2021年11月19日午後0時26分、千葉紀和撮影

 難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者(当時51歳)に頼まれ、薬物を投与して殺害したとする嘱託殺人罪などで医師2人が起訴された事件は、30日で発生から2年を迎える。両被告は2021年6月、うち1人の父親を殺害した罪でも起訴された。事件が社会に投げ掛けた重い問いを、改めて考えたい。=「生きたい社会に ALS嘱託殺人事件」は随時掲載します。

 障害者介助の現場に介助者や介助派遣のコーディネーターとして20年以上携わり、障害者の自立生活運動にも取り組んできた。事件による影響を聞かれるが、少なくとも私の周りでは表面上、深刻な変化はない。周りの障害のある人たちは皆に支えられ、生きることが肯定されているからだ。

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