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お笑い、大衆芸能、放送などエンタメ全般を取材してきた、油井雅和記者が「舞台裏」をつづります。

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「演技できひん」 尼神インターの渚さんに聞く初主演映画の魅力

インタビューの際の尼神インター・渚さん=東京都新宿区の吉本興業で2021年10月13日、油井雅和撮影
インタビューの際の尼神インター・渚さん=東京都新宿区の吉本興業で2021年10月13日、油井雅和撮影

 人気お笑いコンビ「尼神インター」のツッコミ担当、渚さん(37)らが主演するオムニバス映画「たまの映像詩集 渚のバイセコー」(蔦哲一朗監督)が、12日から全国公開されている。瀬戸内海に面し、美しい自然を誇る岡山県玉野市を舞台にした3作品で紡がれており、渚さんは第2話の「渚のバイセコー」で映画初主演。「演技できひん」「セリフも無理」と出演を断ろうともしたという。渚さんに撮影を振り返ってもらい、映画の出来栄えや魅力を聞いた。【油井雅和/デジタル報道センター】

 玉野市には、街のシンボルである競輪場があり、映画を構成する3作品には、いずれも「バイセコー」(バイシクル=自転車のこと)が登場。どれもハートウオーミングな作品になっている。映画は吉本興業の「地域発信型映画」として、玉野市と協力して製作された。

 第2話「渚のバイセコー」は、渚さん演じる女性漁師と、お笑い芸人のジミー大西演じる父親の親子2人による物語。親子の絆もテーマにし、ファンタジー要素もある。

 作中では、三十路(みそじ)を過ぎた漁師の渚(本人)がある日、浜辺に打ち捨てられていた自転車を見つける。すっかり気に入ってしまい、漁にも出ずに、街中を乗り回して過ごすように。それをよく思わない父(ジミー)は、自転車を捨ててしまう……。

玉野の良さ知ってもらうため、自然に

 渚さんに、映画出演の感想をインタビューした。

 ――映画初出演にして初主演で、役の名前も「渚」。映画全体のタイトルにも「渚」が使われていますね。

 ◆こんな映画ないやろ、うそやと思いました。私、演技できひんし、セリフも無理やし、泣くような悲しいシーンでも泣かれへんから、出演のオファーがあったとき、マネジャーさんにお断りしてくださいって言ったんです。でも監督さんは、私をイメージして脚本を書いたと言ってくれ、そのままでいい、という思いで呼んでくれはったんです。

 ――玉野という街はいかがでしたか。

 ◆映画はいろんな人に見てほしいけれど、特に玉野に住む人に見てほしいです。第2話は、私もジミーさんも岡山出身ではなく、私はゴリゴリの兵庫県尼崎市出身というのを前面に出しているのに、出させてもらっています。玉野の人がどう思われるかが気になります。だから、楽しんで自然にやろう、玉野の良さをもっと知ってもらおうと表現するには、自分は楽しくやらな…

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