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「岸田まんじゅうは違う」 「忖度」で流行語大賞を受賞した社長の今

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ヘソプロダクションの稲本ミノル社長が流行語大賞を受賞するきっかけとなった「忖度まんじゅう」=同社提供
ヘソプロダクションの稲本ミノル社長が流行語大賞を受賞するきっかけとなった「忖度まんじゅう」=同社提供

 9年間に及んだ「安倍・菅政権」では、官僚が政権の意向を推し量る「忖度(そんたく)」という言葉が世の中に広まった。それをヒントにした土産商品「忖度まんじゅう」を発売し、2017年の流行語大賞を受賞したのが「ヘソプロダクション」(大阪市福島区)の稲本ミノル社長(45)。お菓子や雑貨などを企画販売する同社にとって最大のヒット商品となったが、「まんじゅう屋の若社長」と誤解を持つ人もいた。同社が大切にしているのは、まんじゅうだけでなく、人々の心を動かすアイデアだ。「脱・そんたく」を目指した稲本社長のその後とユニークな商品の数々について聞いた。【小坂剛志】

「面白い」コラボ次々と

 ――忖度の2文字が書かれた「忖度まんじゅう」はどのようにして生まれたのですか。

 ◆安倍政権で「そんたく」という言葉が広がっていたとき、取引先から「商売に活用できへんかな」と言われたのがきっかけです。言葉の意味を調べてみると「人の心を推し量ること」で、日本人が持つ気遣いというポジティブな見方もできる。ビジネスマンが取引先に渡す土産にふさわしいのではと考え、まんじゅうを思いつきました。土産として使ってもらえるように、パッケージも面白すぎないように工夫しました。

 ――発売後の反応は。

 ◆実は17年6月の発売直後は沈んでいたんですよ。得意先の小売店が置いてくれない。「政治色が強い」ということで、大手鉄道会社の売店などで断られました。でも、発売から1カ月後に新聞で取り上げられた記事がヤフーのトップニュースになり、やばいことが始まった。…

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