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加藤裕(かとう・ひろし)さん(69)
書家だった父・加藤大碩(たいせき)さん(故人)の姿を見て育つ。が、「『書家の子は上手で当然』と言われるのが嫌で、同じ道を歩もうとは思わなかった」。高校時代はフォークグループでギターを弾き、全国放送のテレビ番組に出た体験もある。
大学4年のとき。父の師でもあった金子鷗亭(おうてい)さん(故人)の特別研究生となった。「先生の筆を持つ構えが本当にカッコよかった。書の古典についてのお話も興味深くて……」。結局、会社勤めはせず、父の書塾を手伝う生活に入る。
自分の字に手応えを感じ始めた38歳のとき、毎日書道展会員賞を受賞。その後、名古屋の百貨店で個展を10回続けた。「独立心は強かったのでしょう。作品を買ってもらえたらと思ってね」。持ち前の行動力を発揮してイタリアやチェコでも個展を開催。現代の書を発信する国際派でもある。
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