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中京大豊田キャンパスに開館した「スポーツミュージアム」の約3万点の資料の中から収蔵品を紹介する

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大気汚染と認知機能=中村克樹 /愛知

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光化学スモッグの影響でかすむ都市=2009年5月、本社ヘリから田中雅之撮影
光化学スモッグの影響でかすむ都市=2009年5月、本社ヘリから田中雅之撮影

 私が幼い頃は、日本でさまざまな公害や、それを原因とした病気が大きな社会問題でした。しばしば、光化学スモッグ注意報や警報が発令され、校庭で体育の授業や遊ぶことができず、悲しい思いをした記憶があります。

 光化学スモッグは、光化学オキシダントという強い酸化作用を持つ物質などが大気中に浮遊し、見通しも悪くなる状態のことです。日本での注意報発令数は1973年にピークを記録、なんと300日を超えていたそうです。ほとんど毎日ですよね。光化学スモッグという言葉も最近は聞かないなあと思っている方もおられるでしょう。でも、2000年以降もかなり発令されています。大陸から運ばれてくるものが主な原因だということです。

 近年は、直径が2・5マイクロメートル(1マイクロメートルは1メートルの100万分の1)以下のPM2・5と名付けられた、非常に小さな粒子が注目を集めています。PM2・5は肺の奥まで入って、呼吸器や循環器に悪影響を与えると心配されています。

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