義務教育未修了者把握へ 国勢調査で初調査 関係者「夜間中学増設を」

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夜間学級で漢字の指導を受ける中元典子さん(右手前)=奈良県橿原市で年9月2日、菱田諭士撮影
夜間学級で漢字の指導を受ける中元典子さん(右手前)=奈良県橿原市で年9月2日、菱田諭士撮影

 今年、開始から100年の節目を迎える「国勢調査」(インターネット回答は14日、調査票は10月1日から)で、小中学校を卒業していない「義務教育未修了者」が調査対象となる。国はこれまで同種の調査をしてこなかったが、夜間中学の設置促進などを定めた教育機会確保法の成立(2016年)を受け、設置の指標とするため初めて実態把握に乗り出す。数十年にわたって調査を求めてきた夜間中学関係者は「大きな一歩。調査結果を基に、自治体は更に丁寧にニーズを掘り起こしてほしい」と話す。

 国勢調査は10年に1度の大規模調査の際、在学しているか最終的に卒業した学校の種別について尋ねており、従来は「小学・中学」▽「高校・旧中」▽「短大・高専」▽「大学・大学院」――から答えを選んでいた。この場合、小中学校が一つの選択肢にまとめられているため、家庭の事情などで小学校を卒業した後に中学校へ進学しなかったり中学校を途中でやめたりした人を正確に把握できない。別に「未就学」の欄もあるが、回答する際、中学校を卒業せず義務教育を修了していない人が「小学・中学」を選んだり、迷っ…

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