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金原ひとみさん(作家) ゆるやかに連帯する力 長編小説『fishy』を刊行

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「fishy」を書き上げた金原ひとみさん=東京都中央区で2020年8月31日、梅村直承撮影
「fishy」を書き上げた金原ひとみさん=東京都中央区で2020年8月31日、梅村直承撮影

 作家の金原ひとみさんが長編小説『fishy』(朝日新聞出版)を刊行した。3人の女友達の関係とそれぞれの生きづらさを描く物語。現代人の生活にひそむ亀裂や闇の深さを直視し、ゆるやかな人間関係による救済の形を示している。

 金原さんは一昨年夏、6年間暮らしたフランス・パリから帰国した。フランス滞在中、日本に一時帰国した際、友人たちと時折開いた居酒屋での飲み会が執筆のきっかけになっているという。それは、最初の一編の居酒屋のシーンにつながっている。

 「適当な居酒屋でグダグダと終電まで飲むという感覚が、日本的で刺激的だと思ったんです。飲むことを重視しているというか、普段は真面目に意見交換しなくても、飲み会では気が緩んでくる。そこにお互い思うところがある3人を出してみようと思いました」

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