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裸足のランナー・アベベ選手 生涯アスリートを貫く

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東京五輪でエチオピア選手団の旗手を務めるアベベ選手。4年5カ月後、悲劇に襲われたが生涯アスリートを貫いた=1964年10月10日撮影
東京五輪でエチオピア選手団の旗手を務めるアベベ選手。4年5カ月後、悲劇に襲われたが生涯アスリートを貫いた=1964年10月10日撮影

 日が落ちたイタリア・ローマの凱旋(がいせん)門にトップでゴールしたのは裸足のランナーだった。1960年ローマ五輪男子マラソンで優勝した28歳のエチオピアのアベベ・ビキラ選手。無名選手でありながら世界最高記録の2時間15分16秒2を出し、周囲を驚かせた。アフリカ勢初の金メダル獲得で、後に「裸足の英雄」「裸足の王者」などと呼ばれ、歴史に残る選手になった。

 アベベ選手はエチオピアの首都アディスアベバから少し離れた小さな村で生まれた。幼い頃から父の畑仕事の手伝いをし、農場までの10キロ近い道のりを毎日裸足で走っていた。19歳の時に皇帝の警護を担うアディスアベバの親衛隊に入隊。訓練の一つにスポーツがあり、バスケットボールとランニングが得意だった(「マスカルの花道 アベベの栄光と失意」講談社)。エチオピアは標高が2000メートルを超える高地が多くを占めて…

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