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政治家の資質が問われている。相次ぐ失言や失態、権力者に物言わぬ空気。「志が希薄すぎる」とおかんむりなのは、自民党元幹事長で、歴代首相4人を輩出した名門派閥「宏池会」(岸田派)名誉会長の古賀誠さん(78)だ。緊張感が緩みきった今の政治に苦言を呈す。【中澤雄大】
永田町の「権力の館」と称される砂防会館に事務所を構える重鎮を訪ねると、笑顔で迎えてくれたが、表情はどこか憂えているように見えた。約7年前に議員バッジを外してからも事実上の「派閥オーナー」として君臨する実力者が、である。番記者として接した10年以上前と声の張りや眼光の鋭さは変わっていないが、なぜそう感じたのか。
「僕が言うのもおこがましいけど、正直議論の質が落ちたねえ」。19日の党首討論をテレビで見たという古賀さんは苦笑しながら言った。20年前の国会対策委員長時代、活発な政策論議を期して党首討論導入に奔走した人の言葉だけに重みがある。
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