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作家の江國香織さんの2年ぶりとなる長編小説『彼女たちの場合は』(集英社)が刊行された。10代の少女が二人きりで「米国を見る」旅に出るロードノベルだ。自らもどこかへ旅したくなる読後感に「読者を遠くに連れ出したかった」と江國さん。新刊への思いを聞いた。【須藤唯哉】
14歳の礼那(れいな)と17歳の逸佳(いつか)は、いとこ同士。礼那は父親の仕事の都合でニューヨークの郊外に両親と弟と暮らしていた。逸佳は半年間の不登校を経て、日本の高校を自主退学。その後、高卒認定試験に合格して米国留学し、ニューヨークの礼那の自宅に身を寄せていた。
ある秋の日、逸佳の発案で二人は旅に出る。礼那は<これは家出ではないので心配しないでね>との手紙を残して--。
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