『ブギウギ』戦時中の上海で羽鳥が出会う恩人 中国人作曲家・黎錦光を演じる浩歌の魅力

佐野 華英 佐野 華英

 現在放送中の『ブギウギ』第13週「今がいっちゃん幸せや」では、戦禍が激しくなる中、スズ子(趣里)と愛助(水上恒司)が愛を育む一方で、スズ子の恩師で作曲家の羽鳥善一は文化工作の名目で上海へと渡る。本日12月26日放送の62話では、羽鳥にとって新たな音楽との出会いのキーパーソンとなる中国人作曲家・黎錦光(れいきんこう)が登場した。黎のキャラクターと、演じる浩歌(ハオゴー)の魅力について、制作統括の福岡利武さんに聞いた。

「上海の空気感」は浩歌の存在あってこそ

「羽鳥善一が上海に渡るエピソードを入れるかどうか、ギリギリまで悩んだのですが、戦争でどんどん締め付けが厳しくなる日本を離れた羽鳥が、上海で世界の自由な音楽にふれ、『ブギ』のヒントを掴むという大事なターンですので、やはり入れようということになりました。そこで要となる人物、黎錦光をどなたに演じていただくか、これも随分悩みました。

 そんな時スタッフから、中国を中心に大活躍されている浩歌さんにお願いするのはどうかという案が出て、とにかくスケジュールを聞いてみようということに。ありがたいことに、たまたま日本にいらしている時期で、出演していただくことになりました。浩歌さんは言わずもがな中国語が達者で、中国の歴史や文化にもとてもお詳しいので、あの時代の上海の空気感を見事に出してくださいました」

羽鳥役・草彅剛とのコンビネーションも抜群

 また、音楽を通じ、国境を超えて黎と友情を結ぶ羽鳥を演じる草彅剛とのコンビネーションも抜群だそうで、こう続ける。

「お2人のお芝居の波長がとても合うようで、リハーサルからとてもスムーズに進むなあというのが印象的でした。前室でも仲良くお話をされて、友好なムードを作り上げてくださっていました。立ち入って聞いていたわけではないのですが、おそらくお2人で中国の話をされていたと思います。その甲斐もあって、上海のシーンは草彅さんも『本当に上海にいるみたい』とおっしゃっていました。取ってつけた感じではない、中国人と日本人の友情を非常にリアルに感じさせるシーンに仕上がったと思います」

 ますます戦況が厳しくなる中、それでも音楽の火を絶やさないという羽鳥の情熱がひしひしと伝わる「羽鳥・上海編」も大きな見どころとなる『ブギウギ』。年内放送は12月28日(木)まで。29日(金) には午前8時~前編総集編 (NHK総合・BSプレミアム4K)を、1月3日(水)午前8時~「『ブギウギ』お正月スペシャル」(NHK総合)を放送。年明けのドラマ本編は1月4日(木)からスタートする。

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『ブギウギ』
【出演】趣里 水上恒司/草彅剛 蒼井優 菊地凛子 生瀬勝久 小雪 水川あさみ 柳葉敏郎 ほか
【主題歌】「ハッピー☆ブギ」中納良恵 さかいゆう 趣里
【脚本】足立紳 櫻井剛
【音楽】服部隆之
【語り】高瀬耕造(NHK大阪放送局アナウンサー)

【放送時間】
▽NHK総合
毎週月曜~土曜 前8:00~8:15/(再)後0:45~1:00(※土曜は一週間を振り返り)
毎週日曜(再)前11:00〜11:15
翌・月曜(再)前4:45~5:00(※日曜、翌・月曜は、土曜版の再放送)
▽NHK BS・NHK BSプレミアム4K
毎週月曜〜金曜 前7:30~7:45
毎週土曜(再)前9:25〜10:40(※月曜~金曜分を一挙放送)

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