販売促進の専門メディア

           

シン・トップの現場力

サミット服部哲也社長が目指す、働きがいのある「良い会社」と利益が出せる「強い会社」

服部哲也氏(サミット)

新しい時代における流通・小売・サービス業界で、自ら事業を牽引するキーパーソンに迫る本企画。第6回はサミット 代表取締役社長 服部哲也氏。コロナ禍で確信した従業員の現場力や、サミットが目指す今後を聞いた。

事業ビジョンに共感し、自発的に動き始めた現場スタッフ

──まずは、サミットがどのようなスーパーマーケットなのか、改めて教えてください。

サミットは1963年創業。今年で60周年を迎えます。現在は東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県で122店舗を展開しています。ドミナント戦略のもと、商圏地域のお客さまからの支持獲得を目指して営業してきました。

サミットの特長は住友商事の子会社として、誕生していること。住友の事業精神を受け、お客さまにも、社員へも「嘘のない」、誠実な商売を行ってきた歴史があります。

また、当社が創業した1960年代は日本でスーパーマーケットの存在が定着し始めた頃。その時から日本におけるスーパーマーケットという存在を学び、模索するなかで、他社からも“スーパーマーケットのお手本”として認識されるまでに成長しました。

──服部さんがサミットの社長にご就任されたのは、コロナ禍の2020年でしたね。

その通りです。当時、前任の竹野が2017年から「サミットが日本のスーパーマーケットを楽しくする」というビジョンのもと、事業を進めていました。

「楽しくする」ためには、働く人も楽しくなければならない。スーパーマーケットとして、食中毒を出さない、品切れをさせない、清潔である等というのは当たり前のことですが、全てを決め事の枠の中に収めるのではなく、売場づくりや接客応対など、少し枠からはみ出し、創意工夫しても良いという考え方になりました。

2020年度から3年間の中期経営計画では、「スーパーマーケットの枠を超えた存在になること」にチャレンジすることを目標に掲げました。これは、買い物体験だけではないワクワクを提供するというものです。サミットが目指す姿を、社内全体への共有に注力したのがちょうどこの時でした。

とはいえ、全社員への浸透は一筋縄ではいかないのが正直なところ。店舗には正社員だけではなく、パートタイム・アルバイト社員もいます。事業ビジョン実現のためには、パートタイム・アルバイト社員も含めて、サミットのすべての人に共感してもらうことが大切だと考えていました。

そこで行ったのが、各店の店長へ向けた事業ビジョンの共有。トップから店長へ、店長から現場の社員へと、徐々にではありますが...

あと60%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

シン・トップの現場力 の記事一覧

サミット服部哲也社長が目指す、働きがいのある「良い会社」と利益が出せる「強い会社」(この記事です)
経営の基本は「美点凝視」。前向きさがこれからの不二家をつくる。
優れたローカルブランドだからこそ、世界を舞台に勝負できる
販促会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する