Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > 4年ぶりにアルバムをリリースする家入レオインタビュー「真摯な姿勢で生きる、そのピュアさだけがあればいいんだなって」

4年ぶりにアルバムをリリースする家入レオインタビュー「真摯な姿勢で生きる、そのピュアさだけがあればいいんだなって」

音楽

インタビュー

ぴあ

家入レオ Photo:吉田圭子

続きを読む

フォトギャラリー(15件)

すべて見る

家入レオ4年ぶりとなるニューアルバム『Naked』がついに完成。この4年間ひたすらに自分と向き合い、17歳でデビューした頃の自分と大人になった自分とのすり合わせを行ってきた彼女は、当時から変わらない音楽への愛情とリスペクトを、まったく新しい形で表現することに成功した。そこにあるのは、聴き手に正直でいるがために裸になった覚悟と、自由に歌を作ることの歓び。今、過去最高に音楽を楽しみ、自分の生き方を愛せている家入レオの歌声は、どんな娯楽よりも人を爽快な気分にさせてくれる。

──デビュー10年を超えて、気持ちも新たなニューアルバムというタイミングではありますが、そもそも前作から4年ぶりになったのはなぜだったんですか?

この4年すごく悩んでいたんですよね。「私って音楽に向いていないんじゃないかな」って。周りには結婚や出産をした友達がいて、さらに焦ったり……。そんな、自分の中に揺れを感じ始めた頃に、ちょうどコロナが流行しだして。コロナ時期って忙しさを理由に先延ばしにしていたテーマとか課題に向き合うきっかけになる大きな出来事だったじゃないですか。

悩んでるタイミングにさらにコロナが襲ってきて、メンタル的に沈んでしまったんです。私の場合、結果的には今回の曲たちを作り上げることで、音楽で生きていくんだという答えにたどり着くことができたんですけど。

──自分と向き合うことって、道しるべも明確な答えもない、とても孤独な作業ですよね。そのときレオちゃんを支えていたものは何だったと思います?

私、もともと中高大までエスカレーターの学校に通っていて、中1のときにふと「人間関係で何かひとつでも失敗したら、私は10年間誰とも口をきいてもらえないんだ」と思ったんです。そうしたらすごく表面的な会話しかできなくなっちゃって、苦しくなって。

そのときに音楽だったら自分の気持ちに正直になれると思って、曲を書き始めたんです。だから私にとって音楽は、自分に正直になる場所だった。そうしてできた「サブリナ」が世に放たれたときに、全世界に自分と同じ気持ちを抱えていた人がこんなにいたんだって思ったし、だからこそ、もっと人のためになる歌をうたいたいと思ったんですけど……音楽は自分の気持ちに正直になるためのものだったのに、いつの間にか期待に応えるためのものになってしまってたんですよね。

その人たちに寄り添いたいと思うあまり、頑張りすぎてしまった。でも、誰かを助けたかったら、自分が健やかでないと手を差し伸べられないじゃないですか? この4年の間に、本当に愛されたいなら、愛されなくていいっていう覚悟がなきゃダメだとわかったんです。「サブリナ」を作りながら音楽と向き合っていた気持ちを、『Naked』を作りながら取り戻せたんですよね。

──だから『Naked』にある歌詞は、今までになく赤裸々で、驚くくらい人間っぽい言葉が並んでいるんですね。

初めて、自分の気持ちを一番にしていいんだって学びながら、曲作りができたんです。あと私は高校生の時にデビューしたので、世の中の人たちが経験するようなことを経験してないから、自分の書く歌詞は未熟なんじゃないかなと思ってたところがあって。

何か打開策はないかと思っていろんな人に会ったり映画を見たりする中で、自分と同じ生活をしている人じゃない人たちと出会ってみようと思ったんですよね。それで、コロナが流行る前に、自分で保育園に電話して保育士さんのお手伝いをさせていただいたことがあって。

──自分で保育園に直談判!? 先方はかなりびっくりしたでしょうね(笑)。

かなりしたと思います(笑)。そこで2歳児のクラスをお手伝いさせていただいたんですけど、寒天を手で握って、その感触を楽しむというワークショップがあって。教室が汚れないように私が大きなブルーシートをぱあっと敷いてたら、子供たちが騒ぎ出して、「せんせー、海がひろがってるね!」って言ったんですよね。なんかもう、全然難しい言葉じゃないのに、すごく胸を打たれて。そうやって得る刺激がうれしくて、もっといろんな職種の人たちと話すようにしてみたんです。

そうしたら表現活動をしてる人も、例えば金融関係に勤めてる人も、飲食の仕事をしてる人も、それぞれ違う経験の中で、同じように楽しんだり悲しんだりしてるんだってことがわかった。私はそこを知らないから人に伝わる歌詞が書けないんじゃないかとか、思わなくていいんだとわかったんです。

──自分は自分の世界を必死に生きればいい、と。

そう。私には私の生活があって、そこで音楽が生まれて、聴いてくれた人やファンの人たちと本当の意味で強く結ばれてる。もちろん、今まで無理して音楽を作っていたわけでもないし、私の音楽を聴いてくれる人を大切にしたいからこそ、無理してでも頑張りたかったわけで、歌ってきたことにひとつも嘘はついてないんです。

ただ、ちゃんと結ばれてるんだと気づいた上でこの『Naked』を作ることで、これまで苦しかったことのすべてはまったく無駄にならないんだなって思えたんですよね。

──そこまで本音をぶつけてしまうことに躊躇は感じなかったんですか?

すごく難しいんですけど、前まではアルバム作りって自分にとってのセラピーというか、自分の心を整理するための作業に近かったんです。忙しくて気づけてなかったけど、私はあの人のこの言葉に傷ついてたんだとか、この答えを深堀りするとこういう答えになるんだなとか、歌詞を書いていると気づくことが多くて。

でも、『Naked』に入ってる曲たちは、セラピーでありつつ、制作がおもしろくなっていって辿り着いた形でもあるんですよね。この主人公がこんなこと言ったらおもしろくない?とか、こういう行動をさせたらさらに狂気的だなとか、楽曲をおもしろくしたいという意味で制作に没頭できたんです。

例えば、過激なことを歌っている曲も、「私はこう思う」と歌っているように見せて、「あなたはこのテーマについてどう思う?」って尋ねてる一曲だったりする。主人公が「恋愛がすべてじゃないでしょ」と言っている歌に対して、「いや、すべてでしょ!」と思う人もいるだろうし、大切なのはそうやって自分の気持ちを曲にぶつけてコミュニケーションとろうよってことなんですよね。この作品で私は「私はこう考えてます!」って提示したいわけじゃないっていう。

──なるほど。確かに、恋愛に不誠実な男性目線で書いた「愛は鎖じゃない」も、恋愛がすべてじゃないと言い切る「I don’t like you」も、聴き手に自分はどう感じるのかを考えさせる曲ですよね。

しかも、一曲一曲がかなりパンチの効いたワードで作りましたね(笑)。特に「I don’t like you」という曲の歌詞は、私も20代後半になって「今彼氏いる?」「結婚してないの?」と聞かれることが増えて、「今いないよ」「してないよ」と答えたときに相手の方がちょっと困惑されるというか(笑)、それがなんだか腑に落ちないなぁと思うことが何度かあったんですよね。

人には恋愛とか結婚だけじゃなく、趣味とか夢とかいろんな形の幸せがあるし、幸せの価値観も人によって違う。私は東京でぐちゃぐちゃになりながら音楽をやってることも幸せだし、もっといえば幸せの数も順番も人によって違っていいと思うんです。

自分の知っている幸せの形にはめていこうとすると、人生すごく窮屈なんじゃないかなと思って書いた一曲なんです。

──皮肉だったりシニカルな要素が入った曲ばかりだけど、出てくる主人公がみんな素直でエネルギッシュで、どこかカッコいい生き様をしてるのも印象的でした。

そうなんです! 人間、引かれる部分は誰しも持ってるし、それがその人の魅力だったりするんだと思うんです。実際、愛に不誠実だけど自分をむき出しにして生きてる男性の曲を書いてて、こういう人と付き合いたくはないけど、友達になりたいなとは思ったし(笑)。

あと、実際に不誠実な彼氏に振り回されてる友達や女性にも、こういう曲で「あなたの彼氏はどうですか?」っていう諭し方ができるかなと思ったんですよね(笑)。この『Naked』を作ることで、やっぱり私は歌詞を書くことが好きだってあらためて思えました。

──このアルバムが完成するまでに、新しい自分との出会いも得たようですね。

私って、真面目なようでめちゃめちゃ不真面目だったってことがわかりました。「はい、はい」って言えるんですけど、全然納得してなかったり(笑)。嘘がつけなくて、意外に野生的。でも、どうなんだろうなぁと思いながらトライすることって間違いでもなんでもなくて、やってみることでまたひとつ自分を知っていくんだと思うんです。

私はそれを恥ずかしがらずに音楽でむき出しにしていこうと思うし、誰かの心に寄り添いたいという真摯な姿勢で毎秒、毎分を生きる、そのピュアさだけがあればいいんだなって、今はすごく思うんです。正しさよりも大事なことをちゃんと書けたから。『Naked』を掲げた全国ツアーで、これをお客さんがどう思って聞いてくれてるのかを知るのも楽しみだし、それを体感することでまた新しい曲たちが生まれてくるだろうし。自分自身で楽しみなんですよね、これからの音楽人生。

Text:川上きくえ Photo:吉田圭子

ぴあアプリ限定!

アプリで応募プレゼント

家入レオのサイン入りチェキを抽選で3名様にプレゼント!

【応募方法】

1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。

こちらからもダウンロードできます

2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!

<リリース情報>
家入レオ デジタルシングル「嘘つき」

配信中

配信リンク:
https://www.jvcmusic.co.jp/-/Discography/A023686/VE3WT-10199.html

家入レオ 7th Album『Naked』

2月15日(水) リリース

●初回限定盤A(CD+DVD):5,500円(税込)

家入レオ『Naked』初回限定盤Aジャケット

●初回限定盤B(CD+DVD):4,620円(税込)

家入レオ『Naked』初回限定盤Bジャケット

●通常盤(CD):3,300円(税込)

家入レオ『Naked』通常盤ジャケット

●ビクターオンラインストア限定盤(CD+GOODS):4,180円(税込)
※10インチ紙ジャケット仕様
※『Naked』オリジナルカレンダーポスター(720mm×480mm サイズ)

家入レオ『Naked』ビクターオンラインストア限定盤ジャケット

【CD収録内容】※全形態共通
1. Winter
2. 悩みたいだけ
3. レモンソーダ
4. I don’t like you
5. 奇跡が足りない
6. 嘘つき
7. Pain
8. Hikari
9. 愛は鎖じゃない
10. 君に未練はないけど、恋に未練がある
11. かわいい人
12. Boyfriend

【初回限定盤A DVD収録内容】
・“Billboard Live 〜10th Anniversary〜”を完全収録

【初回限定盤B DVD収録内容】
・“Music Video集”

<ツアー情報>
家入レオTOUR 2023 〜NOT ALONE〜

5月19日(金) 千葉・柏PALOOZA
5月25日(木) 静岡・Live House 浜松窓枠
5月27日(土) 香川・高松オリーブホール
5月29日(月) 京都・磔磔
6月7日(水) 宮城・仙台darwin
6月9日(金) 北海道・cube garden
6月17日(土) 福岡・DRUM LOGOS
6月18日(日) 広島・広島CLUB QUATTRO
6月22日(木) 大阪・梅田 CLUB QUATTRO
6月23日(金) 愛知・名古屋 CLUB QUATTRO
6月30日(金) 東京・Shibuya WWW X

家入レオ TOUR 2023 〜NAKED〜

10月7日(土) 大阪・Zepp Namba(OSAKA)
10月8日(日) 愛知・Zepp Nagoya
10月12日(木) 福岡・Zepp Fukuoka
10月21日(土) 宮城・仙台GIGS
10月27日(金) 東京・Zepp Haneda(TOKYO)
11月3日(金・祝) 香川・高松festhalle
11月4日(土) 広島・BLUE LIVE 広島
11月11日(土) 神奈川・KT Zepp Yokohama
11月18日(土) 北海道・サッポロファクトリーホール

特設サイト:
https://www.leo-ieirimobile.com/feature/specialsite_tour2023

関連リンク

オフィシャルHP:
https://www.jvcmusic.co.jp/leo-ieiri/

オフィシャルBLOG:
https://ameblo.jp/ieirileo

YouTube:
https://www.youtube.com/ieirileo

LINE:
https://line.naver.jp/ti/p/%40ieirileo

Twitter:
https://twitter.com/leoieiri_staff

TikTok:
https://www.tiktok.com/@leoieiri_official

フォトギャラリー(15件)

すべて見る