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パンフレット

旅のおすすめ記事最新トレンドから絶対外せない王道まで!熊本の楽しみ方をご紹介します

レトロなのに新しい! 熊本にドーナツブーム到来

写真:「オールドファッション」のドーナツ

気づけば県内のあちこちにドーナツ屋さんがオープンしている、ここ熊本。レトロで懐かしい雰囲気を醸し出すドーナツだけれど、それぞれが素材にこだわっていたり、好きを追求していたりとその中身は千差万別。まあるいドーナツの穴を覗き込むと、そこには万華鏡のように輝く店主の個性が光っていました。この秋、一番に頬張りたいニュードーナツの魅力に迫ります。

※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、施設へお出かけの際は、熊本県や各自治体が発表する最新情報、要請などをご確認のうえ、手洗いやマスクの着用、人と人との距離の確保など基本的な感染防止対策(新しい旅のエチケット)を徹底していただくようお願いします。

・kiki stand (熊本市北区清水本町)
・OLD FASHION(玉名市築地)
・ジュガードブローズドーナッツ(上益城郡山都町)
 

ドーナツブーム火付け役?!予約必須のもちふわドーナツ

kiki stand (熊本市北区清水本町)
写真:キキスタンド外観
写真:キキスタンド看板

熊本市清水本町の住宅街にひっそりと佇む「キキスタンド」。ぷっくり丸いドーナツは、昔懐かしいふわふわ生地のもっちりとした食感が評判を呼び、今や予約なしではほぼ購入できないという超人気店です。

「とにかくドーナツのまあるい形が好きなんです」とほほ笑む店主の小澤香子(おざわきょうこ)さんは、小学生の頃から大のドーナツ好き。「幼い頃はフランチャイズのドーナツ専門店が今のようにたくさんはなかったので、長崎に暮らす祖父からわざわざドーナツを送ってもらってたんですよ(笑)」と小澤さん。

写真:店主の小澤香子さん

店頭に並ぶドーナツたちは、季節のグレーズをふんだんに取り入れたメニューが常時8種類並びます。ふわふわもっちりとした食感は、小澤さんが長年研究を重ねてたどり着いた理想のドーナツです。「昔からずっとドーナツ屋さんになるのが夢でした。だから、少しでも早くドーナツ専門店を開きたい!と思っていました」と話す小澤さん。その夢が叶ったのは、2021年9月。ついに自身の店「キキスタンド」をオープンしたのです。

写真:キキスタンドのドーナツディスプレイ
写真:お皿に並べたドーナツ3個

一時は、あまりの人気ぶりに製造が追いつかず、スタッフの加入や製造体制の見直しを図るために店を休んでいたほど。
「最初は、ひとりで細々とするつもりだったんですが、ありがたいことにたくさんの方に足を運んでいただいています。場所が住宅街なので近隣のご迷惑にならないように、お客さまが駐車場に困らないように、と思ったら予約を中心にしながら店頭販売もするスタイルにした方がいいなって思ったんです。“ドーナツ”っていう親しみのある存在を予約していただくのは、ドーナツらしくないから本当に迷いました」。
 

写真:トレイに置いたドーナツ1個

ドーナツという存在をもはや愛していると言っても過言ではない小澤さんのポリシーは、誰でも気軽に食べられるドーナツの中で、一番の“美味しい!”を引き出すこと。「生地やグレーズは県産の素材を使う、揚げ油には米油を使うなど、こだわるところはこだわっていますが、味や食感はもちろん、買いやすい価格帯(200円〜)を維持して、できる限り誰でも足を運んでもらえるように心がけています」。お土産にしやすいようにと、オリジナルの箱(無料)に入れてくれるのもうれしいポイントです。

写真:コーヒーのドリップパック3種

店内には、自家製シロップのドリンクや、長崎の老舗自家焙煎珈琲「中山洋行」のコーヒーやドリップパック3種も販売中。ドーナツとのペアリングは言わずもがな。ドーナツは常時8種類が並ぶうち、4種類は週替わりで変わるので、グレーズで季節を感じる、なんて粋な楽しみ方もオススメですよ。

                

スポット情報(2022年10月14日現在)
スポット名 kikistand
電話番号 070-8540-3789
所在地 熊本市北区清水本町22−14
営業時間 11:00~17:00
休み 日曜、月火曜 ※不定休あり

※事前の予約はインスタグラム(@kikistand2021)から予約フォーム、もしくはお電話で。当日の予約は、電話のみ対応。

玉名の魚市場にある隠れ家で大切な人と囲みたいドーナツ

OLD FASHION
写真:OLD FASHIONの外観

続いて訪れたのは、玉名市の魚市場の中に2022年の8月にオープンしたドーナツ専門店「オールドファッション」。
店の外壁に魚が泳ぐユニークな物件に惚れ込んで、一気にお店のイメージが膨らんだという店主の土屋さんご夫妻。おふたりの好きなもので構成されたヴィンテージライクな空間は、隠れ家にいるような不思議な居心地の良さを醸し出しています。

写真:OLD FASHIONの店内

ショーケースの中には「カフェを開くことが夢だった」という土屋麻耶(つちやまや)さんが、大のドーナツ好きであるパートナーの将彦(のぶひこ)さんのために作ってきたというドーナツが並んでいます。店をオープンすると決めてからは、改めて理想のドーナツを求めて試作を重ねたとか。

写真:店主の土屋麻耶さんとパートナーの将彦さん

「僕たちはずっとアパレルの仕事をしていたのですが、オーガニックの綿や産地など原材料となるものの背景にまでこだわっていますよね。僕らもそういう感覚で、おいしいと思えるドーナツを追求しました」と話すパートナーの将彦さん。食材の背景を大切にしながら、おふたりが丁寧に紡いだドーナツは、いくつでも食べられそうなほどやさしい味わいです。

写真:お皿に並べたドーナツ4個

「屋号は“オールドファッション”ですが、個人的にはイーストドーナツがおすすめです」と将彦さん。イーストドーナツ「オリジナル」(320円)は、パンのように食べ応えのあるむっちり食感を目指したとか。味の決め手は、グルテンアレルギーが出にくいと言われる北海道産のスペルト小麦。手元に届いてから石臼で挽く風味豊かな小麦と、有機栽培のきび砂糖、天然酵母を使って仕上げた口溶けのいいドーナツです。こだわりはたっぷり詰まっていますが、見た目はあえてシンプルにまとめたのもこだわりです。

写真:お皿に並べたドーナツ1個

一方、サックリほどける食感が楽しめる「オールドファッション」は、熊本県産の無農薬小麦に地元の玉名牧場の卵と牛乳を使っています。中でも「アップルサイダー」(400円)は、果実と砂糖だけで仕上げた「FUKU JAM」のアップルジャムを贅沢に使った生地に、シナモンをまぶしたちょっとオトナ顔のドーナツが食欲をそそります。
「一つひとつの食材に向き合って美味しいを追求したら、やっぱり身体にいい食材にたどり着きました。食材の背景にまでとことんこだわって作ることは、今の私たちにとって大切にしたいことで、今の私たちだからこそできることだと思っています」。
玉名の過ごし方が広がる新しいカルチャースポットとして、今後も目が離せません。

                

スポット情報(2022年10月14日現在)
スポット名 OLD FASHION
所在地 玉名市築地216 魚市場内
営業時間 木・金・土曜
休み 日~水曜

※詳細はインスタグラム(@oldfashion_tamana)にてご確認ください。

異国で出会った味を再現!ワクワクする空間で旅気分を味わう

ジュガードブローズドーナッツ
写真:夫婦岩
写真:ジュガードブローズドーナッツ外観

熊本市内から車を走らせること約1時間。最後に向かった先は、九州のおへそと謳われる上益城郡山都町。苔むした夫婦岩の門をくぐる馬見原商店街の中にある「JUGAAD BROS DOUGHNUTS」は、2022年7月にオープンしました。“ジュガード”とは、ヒンディー語で“手元にあるもので問題を解決する”、“ありあわせのもので楽しいことをする”という意味。

写真:ジュガードブローズドーナッツ店内の雑貨商品1
写真:ジュガードブローズドーナッツ店内の雑貨商品2

屋号の通り「なんでも作ることが楽しい」と話す店主の山元遊野(やまもとゆうや)さん・七恵(ななえ)さんご夫妻と、スタッフみんなで作り上げた空間は、オレンジと白のツートーンで彩られた空間に、メキシコの雑貨や絵本が並び、一歩足を踏み入れると異国を訪れた気分を味わえます。遊野さんは、ドーナツを作り、七恵さんは、4人の子育てをしながらインテリアやロゴ、看板周りのデザイン、雑貨、絵本などを担当。スタッフもそれぞれの持ち味を生かしていきいきと働く姿が印象的です。

写真:店主の山元遊野さん

当時2才だった遊野さんを連れて、ご両親が東京から山都町へ移住してきたのは、33年前のこと。この街で育った遊野さんは、高校卒業後にお菓子作りを学ぶために上京します。パティシエや料理人として経験を積む中で七恵さんと出会い、異国の味を求めて2人で世界中を旅するように。子どもが生まれたことを機に、よりより子育て環境を求めて山都町で暮らすようになってからも、定期的に世界中を旅する暮らしを続けてきました。

写真:手に持ったドーナツ
写真:店外の看板

「バンバローニと出会ったのは、北アフリカのチュニジア。街全体が青と白で統一されていて、とても印象に残っています。バンバロー二は、その町に伝わる名物的なおやつです。屋台のおじさんに直接レクチャーも受けたんですが、小麦、水、塩、酵母だけで仕込むシンプルな生地だけに納得いく味になるまで何度も試行錯誤を重ねました」と遊野さん。オーダーを受けてから揚げる熱々の状態を提供するのも、現地流。ひと口かじると、モッチモチの食感がやみつきになる美味しさです。

写真:並べたドーナツ4個

一方、ショーケースのなかに並んでいるのは「オールドファッション」と「ヴィーガンドーナツ」。
外はさっくり、中はしっとり仕上げた「オールドファッション」は、県産の小麦と種子島の粗糖など、選び抜いた材料で仕上げています。たっぷり塗られたビターチョコレート、ピスタチオのコントラストが大人な印象のチョコは、濃厚な味わいで満足感は120%!

写真:並べたドーナツ3個

さらに、卵、牛乳、バターを使わずに仕上げた「ヴィーガンドーナツ」は、噛むたびにグレーズとしっとりとした食感のドーナツが混ざり合ってゆくのをゆっくりと味わいたくなる逸品です。植物由来の原料を使って作る南阿蘇生まれのヴェーガンバター「ココマメバター」や、山都産の豆乳を使っています。食感やコク、香りなど、どれをとってもヴィーガンフードとは思えない仕上がりに。「時間が経っても美味しく食べてもらえるように」との想いから、ドーナツはいずれも「坂本製油」の「しらしめ油」を使って揚げているのもこだわりです。

写真:ジュガードブローズドーナッツ店内1
写真:ジュガードブローズドーナッツ店内2

「山都町をもっともっとワクワクする田舎にしたいと思っています。この空間は、新しい価値観の受け皿になるように、みんなで楽しみながらスタッフそれぞれがやりたいことができる空間にしたいんです。これからいろんなつながりを作りながら、山都町に新しい風を吹かせていきたいですね」。

最後に、たくさんの国を旅をして来た遊野さんに“いい街ってどんな街ですか?”と尋ねました。すると、「夢がある人が多い街ですね。働いている人がのびのびしていて、互いに協力し合っている感じははっきりとわかります」。この空間を満たしているのは、山都町の魅力を生み出していきたいと願う山元さんご夫妻やスタッフ、そしてここを訪れる人たちの夢がもたらすワクワクという名のエネルギーです。

                

スポット情報(2022年10月14日現在)
スポット名 JUGAAD BROS DOUGHNUTS
所在地 上益城郡山都町馬見原102−1
営業時間 10:30~、売り切れ次第終了
休み 不定

※詳細はインスタグラム(jugaad_bros_doughnuts)にてご確認ください。

 

中城明日香

熊本県在住のフリー編集者・ライター。タウン誌や編集プロダクションを経て独立。現在はタウン誌の編集・執筆を中心に、暮らし全般からファッション、インタビュー、観光パンフレット、コラム執筆など幅広く活動中。モットーは“街と人を結ぶこと”。取材の現場で感じた空気感まで、余すことなくとらえる姿勢で取材に臨んでいます。

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