ツツジグンバイ

この記事では、樹木を加害する “ツツジグンバイ” について、当サイトの管理人 “kodachi” が本などで調べたことを記録しています。

“ツツジグンバイ” は、「樹液を吸う害虫(吸汁性害虫)」です。

目次

分類

ツツジグンバイ は、カメムシ目グンバイムシ科に属する虫です(学名:Stephanitis pyricides (Scott))。

加害樹種

ツツジグンバイ は、ツツジ・サツキ・シャクナゲ類などを加害します。

形態

成虫:体長は3~4mm。体形は軍配形で、背面は扁平、胸部は球形にふくれる。全体は灰褐色、翅はほぼ透明で、たたむと中央に褐色のX字状の斑紋が現れる。

幼虫:翅がなく、黒褐色で光沢があり、全体にトゲがある。

生活史

ツツジグンバイ の生活史は以下のとおり。

1年に4〜5回発生。葉の重なり合った間や落葉下などで成虫越冬。4月上旬ごろから葉上で見られるようになり、葉裏の葉肉組織内に乳白色の卵を1粒ずつ産む。卵は5日程度で孵化。幼虫は5月ごろから現われ、成虫と混棲して加害を始める。幼虫は20日程度で羽化。発生は秋まで続き、春から秋まで成虫、幼虫、卵が常に見られる。

被害の特徴

成虫、幼虫ともに葉裏に寄生して葉液を吸汁するので、その部分の組織が破壊されて葉の表側までかすり状の白い色抜け斑点になる。被害の激しい時は葉全体が白くなって落葉し、枝の伸長、花芽の分化も悪くなる。葉裏には脱皮殻と黒褐色タール状の糞が付着して著しく美観を損ねる。高温で乾燥した条件下で被害が多い。ダニの被害とよく似ているが、ダニの吸収痕より小白点が大きく、虫も大きいので区別できる。

防除方法

物理的駆除:葉色の変化に注意し、色抜け症状が見られたら葉裏を調べて、成虫または幼虫の集団を捕殺する。

化学的駆除:4月ごろから葉裏を観察し、発生を認めたら殺虫剤を散布する。以後、秋まで継続して実施する。虫は葉の裏側にいることから、薬剤は葉の裏側によくかける。

耕種的予防:被害は枝の混んだ木、風通しの悪いところに多く発生するので、整枝、剪定により日当たり、風通しを良くする。

使用できる農薬

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