「トンボ玉」とは?わかりやすく説明
「トンボ玉」とは?
「トンボ玉」とは、柄の入った小さなガラス製の丸玉のことです。「トンボ玉」は、地色とは異なる色ガラスで模様が施され、紐を通す穴が開いています。その模様がトンボの複眼を連想させることから、この名がつきました。
「トンボ玉」の歴史
「トンボ玉」は、古代エジプト王朝の時代に装飾品として存在していました。魔よけや希望の玉、願いの玉として尊重されていたと言います。
「トンボ玉」は、16~20世紀初頭にかけて交易品としてヨーロッパ諸国で盛んに生産されていました。日本には、オランダ船によってもたらされ、長崎や大阪のみならず京都や江戸においても作られるようになっていきました。
着物における「トンボ」
「トンボ」は、帯留(おびどめ)や緒締め(おじめ)、簪(かんざし)や羽織紐などにも用いられます。
「トンボ」の技法とは?
「トンボ玉」にはさまざまな技法があります。ここではその中の一部をご紹介していきます。
〇巻き付け
鉄やステンレス製の芯棒に離型材を塗り、バーナーで溶かしたガラスを巻き付けていろいろな形や模様を作る技法です。現代のとんぼ玉制作で主に使用される技法です。
〇ロール
熱したガラスを板状にし、芯棒で巻き取っていきます。金太郎飴のように模様が入っているガラス棒、いわゆるミルフィオリを作るときに用いられる技法です。
〇ホットキャスト
溶かしたガラスを鋳型に流し込み形を作る技法です。
〇パート・ド・ヴェール
ガラスの粉を鋳型に敷き詰めて熱します。キファというアフリカのガラスビーズは主にこの技法が用いられています。
〇型押し
溶かしたガラスを金属の型に挟み形を作ります。ハート形や星形などを作る際にはこの技法が用いられます。
〇管引き
穴が開いたガラス管を作り、好みの長さに切断し、断面を研磨します。シードビーズと呼ばれる手芸用の小さなビーズを作る際に使われる技法です。
〇研磨
ガラスの塊を研磨することで形を作っていく技法です
まとめ
トンボ玉は、ガラス製ということもあり夏にぴったりの涼しげな装飾品となります。着物を着る際に身につけて涼しげな夏を過ごしてみてはいかがでしょうか。