ヨーロッパって、英語ってそもそも通じるのか疑問ではないですか。

ヨーロッパ内でも、国によって英語レベルは違ってくるのか、またどれくらい違うのでしょうか。

今回は、ヨーロッパの国々の英語力について考察していきます。

フランスへの交換留学や、各国からの駐在員との中東での生活、現在のスウェーデンでの暮らしなど、個人的な体験も交えてお伝えするのでご参考になれば幸いです。

「ヨーロッパ」はどこまで?EUは?

「ヨーロッパ」は英語で、そのまま”Europe”ですね。発音をカタカナで書くと「ユーロップ」に近いです。頭の「ユー」を強調します。

知っている様で知らない、ヨーロッパの境目。

日本の外務省のデータによると、ヨーロッパ内には現在54カ国があります。

意外に感じられるかもしれませんが、カザフスタンやキルギスなども入ってきますよ。

中には聞いたこともない様な国名も。例えば下記の3つ、どこにあるか分かりますでしょうか。

アンドラはフランスとスペインの間、サンマリノはイタリアの中部より北の方、リヒテンシュタインはスイスとオーストリアの間にあります。

そして、ヨーロッパの国々の内、2022年現在のEU加盟国は27ヶ国。ヨーロッパに含まれる国の数の、ちょうど半数ですね。

ちなみに、ヨーロッパの中で面積が大きい国ベスト5はこちら。

  1. Russia(ロシア)- 17,098,246 km²
  2. Ukraine(ウクライナ) – 603,500 km²
  3. France(フランス)- 543,940 km²
  4. Spain(スペイン) – 505,992 km²
  5. Sweden(スウェーデン)- 450,295 km²

スウェーデンて縦にとても長いので、ベスト5に入るほど面積が大きいのですね。ウクライナが2番目というのも意外ではないでしょうか。

それから、ワールドメーターによると、2022年現在、ヨーロッパ内の人口の多さベスト5はこちら。

  1. Russia(ロシア)145,934,462
  2. Germany(ドイツ)83,783,942
  3. United Kingdom(英国)67,886,011
  4. France(フランス)65,273,511
  5. Italy(イタリア)60,461,826

ロシアが日本より2千万人程多い以外は、人口だけみると、どの国も日本よりも格段に小さいですよね。

ヨーロッパ で英語圏なのってどの国?

ヨーロッパ で英語圏なのってどの国?

さて、ヨーロッパ内でそもそも英語圏なのはどこでしょうか。

ヨーロッパで英語の練習をすることが目的なら、選ぶべき舞台はこちら。

  • United Kingdom (英国)
  • Ireland (アイルランド)
  • Malta (マルタ)

このうち、英国は言うまでもなくブリティッシュ・イングリッシュの本場ですね。

アイルランドは、実は第一公用語はアイルランド語で、英語は第二公用語とされています。

ただし、実際には英語がメインで、日常的にアイルランド語が使われることはあまりない様です。

そして、地中海、イタリアの最南端の先に浮かぶマルタも実は英語が公用語です。

植民地支配による影響で、時代毎に公用語が変化してきたそう。

素晴らしいロケーションの小さな島国、さぞかし美しいことでしょうね。

ヨーロッパで英語が通じる非英語圏の国ベスト10

ヨーロッパで英語が通じる非英語圏の国ベスト10

それでは、非英語圏のヨーロッパの国々で英語が通じるベスト10をみていきましょう。

とある語学指導団体が提供する、国ごとの英語力を数値化した“EF EPI (English Proficiency Index)”という指標があります。

ライティングやスピーキングのアウトプットの部分が考慮されていない点は留意すべきですが、ざっくりとした見解を得るのに役に立ちます。

2021年のこの調査によると、全世界でのトップ10は全てヨーロッパの国々で、順位は下記の通りです。

  1. Netherland(オランダ)
  2. Austria(オーストリア)
  3. Portugal(ポルトガル)
  4. Norway(ノルウェー)
  5. Belgium(ベルギー)
  6. Denmark(デンマーク)
  7. Sweden(スウェーデン)
  8. Finland(フィンランド)
  9. Croatia(クロアチア)
  10. Germany(ドイツ)

北ヨーロッパの国々が並ぶ中、オーストリアクロアチアポルトガルが健闘しています。

私自身、ポルトガル人に対して、イタリア人やスペイン人と比べてかなり英語が堪能だという印象があります。

フランスに交換留学をしたときに、ポルトガル人の他の学生がよく英語で助けてくれました。

フランス語も上手な上に、みんな英語も余裕なポルトガル人にびっくりした記憶があります。

第7位であるスウェーデンは現在暮らしている国ですが、スウェーデン語ができない私でも日常的なことには問題を感じません。

一度だけ、農家をお邪魔したときに簡単な英語でさえ通じないことはありました。

一方で、英語が出来るスウェーデン人の「できる」レベルが相当高いことを感じます。

日本人からするとほぼネイティブだと思ってしまいます。

スウェーデンではビジネス系をメインとする大学では、指導内容はほぼ全て英語で行われるのが一般的です。

スウェーデン語を全く話さない学生にも沢山会いました。

ちなみに、112ヶ国を対象としたこの調査で日本は78位。個人的には意外に上だなと感じましたが、皆さんはどう思われますか。

東ヨーロッパの英語レベルって?

東ヨーロッパの英語レベルって?

最後に、東ヨーロッパの英語レベルについて考察したいと思います。

ヨーロッパの中でも東ヨーロッパは、日本人にとって、何となく未知数が高くないでしょうか。

だからこそ、新たな発見を求めて訪れてみたい魅力的な国々がたくさんありますよね。

そもそも、東ヨーロッパは、民族のつながりというよりは、歴史的・政治的な背景からまとめてそう呼ばれる様になったものです。

まとめて括られているものの、ヨーロッパ、ロシア、アジアが交錯する位置にあって、さまざまな民族や宗教、さらに文化が混交する多様性のある地域なのです。

どこまでを東ヨーロッパとするのかは、いくつかの見解がある様ですが一般的に下記の国々を含みます。

ポーランド、チェコ、スロバキア、旧ユーゴスラビア、ブルガリア、ハンガリー、ルーマニア、アルバニア。

このうち、ポーランドからブルガリアまではスラブ語族といって、印欧語族という英語を含む大きな言語ファミリーに含まれます。

かなり遠いけれども、一応英語の親戚なのです。

一方、ハンガリーなどは印欧語族に含まれず、ウラル語族に属します。

これらの国々の、“EF EPI (English Proficiency Index)”の指標の順位は下記の通りです。

  • Poland (ポーランド) 16位
  • Check Republic (チェコ) 27位
  • Slovakia (スロバキア) 20位
  • Bulgaria (ブルガリア) 23位
  • Hungary (ハンガリー) 17位
  • Romania (ルーマニア) 15位
  • Albania (アルバニア) 39位

ほとんどが、5段階レベルのレベル2(流暢)に含まれています。

まとめ

ヨーロッパの国々の英語レベルについて考察してきました。

総じて北ヨーロッパは、英語レベルは「とても」高いとされています。

それ以外では、ポルトガルやオーストリアなどの英語レベルが評価されています。

また、東ヨーロッパは、それらの国々には劣るけれども、世界的に見れば英語レベルは高いとみなされています。

お互い母国語でない同士の方が、英語の練習がし易いことも。

ぜひ躊躇せずに、色々な民族の方々とのコミュニケーションを楽しんでくださいね。

また、各地を訪れる機会があれば、それぞれの言語にも少しでもチャレンジしたいものですね。