ママがインフルエンザになったら、赤ちゃんのお世話はどうする?新生児にもうつるの?

ママの病気


ママは体調を崩してもなかなか赤ちゃんのお世話を休むことができません。とはいえインフルエンザにかかってしまうと、自分の体もつらいし赤ちゃんへの感染リスクもあるしで、どうしたらいいものか悩んでしまうのではないでしょうか。今回はママがインフルエンザになったときの対策や赤ちゃんのお世話のポイントをご紹介します。

ママがインフルエンザになった!赤ちゃんにはうつる?

インフルエンザは、飛沫感染で感染が広がります。そのためインフルエンザに感染したママの飛沫を赤ちゃんが吸い込むと、赤ちゃんにもうつる可能性があります。赤ちゃんにインフルエンザをうつさないためには、十分な感染対策を行う必要があります。

ただし、生後6ヶ月ころまでの赤ちゃんは生まれたときにママからもらった免疫があるため、インフルエンザなどの感染症にはかかりにくいと言われています。

ママがインフルエンザになったら赤ちゃんのお世話はどうする?

ママがインフルエンザになったら、赤ちゃんや他の家族とは生活スペースをわけることをおすすめします。ママ以外の家族がインフルエンザに感染したときも同様です。感染拡大を防ぐためには、感染者を隔離することが1番効果的な対策です。

ママ自身もしっかり体を休めたいところなので、赤ちゃんのお世話はできれば家族にお任せし、ママは療養に専念するのがおすすめです。

とはいえ「赤ちゃんのお世話があるから隔離は難しい…」というのが、多くのママの本音ですよね。そこでここからは、インフルエンザに感染したときのお世話のコツや感染対策をご紹介します。

ママがインフルエンザのとき、赤ちゃんに母乳はあげていい?

ママがインフルエンザに感染していても、赤ちゃんに母乳をあげてかまいません。インフルエンザウイルスが母乳から赤ちゃんに移行することはほとんど無いと言われています。

ただし授乳中に赤ちゃんに密着すると感染リスクが高まるので、感染対策は必須です。またできるだけ短時間で済ませるようにしましょう。搾乳をして家族に哺乳瓶で飲ませてもらうなどができるとより良いです。

インフルエンザになると、母乳が出にくくなることも

インフルエンザになると、一時的に母乳が出にくくなることもあります。高熱で体から水分が奪われたり、全身の不調から母乳が作られるホルモンの分泌が低下したりするからです。焦って搾乳しようとしてもストレスになるだけなので、無理しすぎずミルクで代用することも検討してくださいね。

授乳中のママは、インフルエンザの薬を飲んでもいい?

授乳中でも服用できる抗インフルエンザ薬があります。受診の際に授乳中であることを伝え、薬を処方してもらいましょう。

ママがインフルエンザのときの赤ちゃんへの感染対策

インフルエンザになっても赤ちゃんのお世話は休めない…そんなときは、できる限りしっかり感染対策を行いましょう。ここから、赤ちゃんにインフルエンザをうつさないための基本的な感染対策をご紹介します。

マスクをして生活する

家族と接するときは、感染している人もそうでない人もマスクをしましょう。部屋の隔離が難しい場合は、常にマスクをして生活するのが安心です。

赤ちゃんに触れる前に手を洗う

赤ちゃんのお世話をする前には石鹸でしっかり手を洗いましょう。もちろん赤ちゃんに接する前だけでなく、家事をする前や部屋を移動する前など、気づいたときにこまめに洗うことが大切です。感染していない家族も手洗いを徹底しましょう。

授乳時は服を着替える

赤ちゃんと密着するときは、清潔な衣服に着替えると安心です。衣服にもウイルスが付着することがあります。

抱っこではなくおんぶにする

インフルエンザウイルスは口や鼻からでる飛沫に含まれるので、抱っこではなくおんぶをした方が安心です。赤ちゃんによって好みがあるとは思いますが、嫌がらない場合はしばらくおんぶがおすすめです。

赤ちゃんの顔に向かって咳やくしゃみをしない

授乳時などはついそのままの姿勢で咳をしてしまうかもしれませんが、咳やくしゃみをするときは赤ちゃんから顔をそらしましょう。咳やくしゃみの飛沫を吸い込むと、インフルエンザに感染するリスクが高まります。

こまめにアルコール消毒をする

おもちゃやドアノブなど赤ちゃんが触れるものは、定期的にアルコールで消毒してください。

部屋を加湿する

インフルエンザウイルスは、乾燥した環境で活発になります。加湿器を使ったり濡れたタオルを干したりして、部屋を適度に加湿するようにしておきましょう。湿度は50-60%ほどに保てるといいですね。

インフルエンザのホームケアに困ったら…

ここまでご紹介した対策を講じても、どうしても赤ちゃんや家族にインフルエンザがうつってしまうことはあります。赤ちゃんにインフルエンザの症状がでたり、看病の方法がわからなかったりするときは、子どもの医療アプリ「キッズドクター」のチャット健康相談が便利です。看護師に無料で相談できるので、ひとりで悩みすぎずプロに相談することも検討してくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 小林揚子
日本小児科学会認定小児科専門医。2017年東北大学医学部卒業。亀田総合病院にて初期研修を修了。国立成育医療研究センターにて小児科後期研修を行い、地域医療・1-3次救急など様々な場面で小児の診療にあたる。2022年より国立精神・神経医療研究センター病院脳神経小児科に勤務。1児の母。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

育児の悩み