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妥協なしの高性能モデルを厳選! 新生活シーズンに欲しいモバイルノートPC

4月からの新生活スタートに向けて、パソコンを新調しようと考えている人も多いだろう。タブレットもいいが、仕事や勉強に徹底的に使い倒したいなら、キーボードが付いたモバイルノートPCが向いている。持ち歩きやすいモバイルノートPCなら、カフェやオフィス、図書館などいろいろな場所で使えて便利だ。モバイルノートPCは、PCメーカー各社が技術の粋を集めた高性能モデルから、タブレット並みの予算で購入できるモデルまで数多くある。前回(「5万円以下で選ぶ! 新生活シーズンに欲しいモバイルノートPC厳選5機種」)は手ごろな価格のモデルをチョイスしたが、今回は、パフォーマンス、スタミナ(バッテリー駆動時間)、サイズ、そしてボディの質感に至るまで、こだわり抜いた高性能モバイルノートPCをピックアップしてみた。

※記事中の価格は2015年3月26日時点の価格です。

TDP 28Wの高性能CPUを搭載したハイスペックモバイルノートPC
VAIO「VAIO Z」

ソニーからPC事業を引き継いだVAIOがゼロから開発した2in1タイプのモバイルノートPC。独自の「マルチフリップ機構」で、ディスプレイ部分を回転させるとタブレットとしても使える。最大の特徴は高い処理性能。他社製のモバイルノートPCは、TDPが15W以下の発熱量が少なく、薄型設計に適したCPUを搭載するのに対して、VAIO ZはTDPが28Wの高性能なCPUを採用する。さらに、PCI Express接続の高速なSSDを標準搭載することで、圧倒的なレスポンスを実現している。これだけハイパフォーマンスでありながら、バッテリー駆動はカタログ値で15時間を超える、“VAIOらしい”のモデルに仕上がっている。

ディスプレイは、最近のモバイルノートPCに多い13.3型。2560×1440のフルHDを超える高精細なIPS液晶を備える。デジタイザーペンが標準で付属しており、手書き入力も可能。本体サイズは約324.2(幅)×215.3(奥行)×15.0〜16.8(高さ)mm、重量は約1.34kg。モバイルノートPCとしては少々重い部類に入るものの、パフォーマンスとスタミナを考えれば、この重さによく収まっていると言える。ボディの材質には、アルミニウム合金とUDカーボンを使用。質感が高く、しっかりした剛性感もある。カラーはブラックとシルバーのベーシックな2色を用意。素材にこだわったシンプルなデザインで、愛着を持って長く使えそうだ。

2015年2月の発売直後はソニーストア直営店およびオンラインストアでのみ販売していたが、3月6日から大型家電量販店での販売を開始。購入後にすぐに持ち帰れるようになった。店頭販売モデルは、ストレージ容量が128GBのモデルと256GBのモデルを用意。どちらもCPUには「Core i5-5257U(2.70GHz-最大3.10GHz)」を搭載し、8GBのメモリーを備える。OSは「Windows 8.1 Update 64ビット」。オンラインストアなどで購入できるカスタマイズモデル(VAIO OWNER MADE)では、「Core i7-5557U」や16GBのメモリー、512GBのSSDなどが選択可能で、より高性能な構成を選べる。外部インターフェイスは、USB3.0ポートを2基、HDMI出力端子、ヘッドホン出力端子、SDメモリーカードスロットを備える。

独自の「マルチフリップ機構」によって、ディスプレイ部分を回転させるとタブレットとしても使える

独自の「マルチフリップ機構」によって、ディスプレイ部分を回転させるとタブレットとしても使える

カラーはブラックとシルバーの2色。写真はシルバーモデル

カラーはブラックとシルバーの2色。写真はシルバーモデル

13.3型で約779g! 軽さと実用性を極めた正統派
NECパーソナルコンピュータ「LaVie Hybrid ZERO」

圧倒的な軽さで、価格.com上でも人気を博した薄型・軽量モバイルノートPC「LaVie Z」の後継シリーズ。超軽量のノートPCタイプとタブレットスタイルで使える2in1タイプをラインアップする。どちらも薄さと軽さを追求した正統派のモバイルノートPCだ。

ノートPCタイプの「HZ550/AAB」は、13.3型液晶を搭載しつつ、重量が約779gと非常に軽量なのが特徴だ。厚さも16.9mmと薄い。ディスプレイは2560×1440の高精細で、省電力のIGZO液晶を採用する。明るい屋外でも見やすいノングレアタイプだ。ただし、ノートPCタイプはタッチ操作に対応しないので、この点は注意してもらいたい。主な仕様は、CPUが「Core i5-5200U(2.20GHz-最大2.70GHz)」、メモリーが4GB、ストレージが128GBのSSD。バッテリー駆動は、カタログ値で約5.9時間と少し短めだ。価格.com最安価格は133,033円。NEC Directで購入できるカスタマイズモデルでは、「Core i7-5500U(2.40GHz-最大3.0GHz)」や8GBのメモリーが選択可能。高速なPCI Express接続の512GB SSDも選べる。バッテリー駆動が約9.0時間の大容量バッテリーモデルも選べるが、その場合の重量は約850gとなる。

いっぽうの2in1タイプは、2560×1440の高解像度ディスプレイを搭載した「HZ750/AAB」とフルHDディスプレイを搭載する「HZ650/AA」(ブラック、シルバー)の2モデルを用意。重量はどちらも926gと、2in1タイプとしては軽量だ。ディスプレイ部分が360度回転してタブレットスタイルで利用できる。ディスプレイは、ノートPCタイプと同じ13.3型液晶。HZ750/AABの主な仕様は、CPUがCore i7-5500U(2.40GHz-最大3.0GHz)、8GBのメモリー、128GBのSSDを搭載。バッテリー駆動は約9.0時間。価格.com最安価格は174,844円。HZ650/AAはCore i5-5200U(2.40GHz-最大3.0GHz)、4GBのメモリー、128GBのSSDを備える。バッテリー駆動は一番長い約11.6時間のスタミナを誇る。価格.com最安価格は155,447円。ノートPCタイプと同様、カスタマイズモデルでは、PCI Express接続の512GB SSDを選べる。

外部インターフェイスは全モデル共通で、USB3.0ポートを2基、HDMI出力端子、マイク入力/ヘッドホン出力端子、SDメモリーカードスロットを備える。

2in1タイプの「HZ650/AA」

2in1タイプの「HZ650/AA」

ディスプレイ部分が360度回転して、タブレットとしても使える

ディスプレイ部分が360度回転して、タブレットとしても使える

約745gの驚異の軽量モバイルノートPC。使い勝手や拡張性も抜群
パナソニック「Let'snote RZ4」

約745gという驚異的な軽さが魅力の2in1モデル。軽いだけでなく、JEITA2.0準拠の測定方法で約10時間、JEITA1.0準拠の測定方法で約14時間のスタミナも魅力だ。堅牢性も高く、100kgf加圧振動試験など、ほかの「Let'snote(レッツノート)」と同じテストをクリアしている。日常的にノートPCを持ち歩いて使いたい人にピッタリのモデルと言える。

ディスプレイは、1920×1200の高解像度な10.1型液晶を搭載。ディスプレイ部分を360度回転させてタブレットとしても使える。アンチグレア保護フィルム付きで、外光の反射を抑えられるのがポイントだ。小型モデルでありながら、16.5mmのキーピッチ(横)と1.5mmのキーストロークを確保するなど、使い勝手にもこだわっている。また、Fnキーをキーボード左右に配置したダブルFnキー、CtrlキーとFnキーの位置を入れ替えられるユーティリティを用意するなど、日本メーカーらしい細かな気配りも光る。拡張性が高いのも特徴だ。3基のUSB3.0ポートと有線LAN端子、マイク入力/ヘッドホン出力端子を搭載。映像出力としてHDMI出力端子とアナログRGBの両方を備えているのもうれしいところ。プロジェクターやテレビに接続してプレゼンするビジンスパーソンにはありがたい。外部インターフェイスはフル装備といっていいだろう。

店頭販売モデルは5機種を用意。最上位モデルの「CF-RZ4JDMBR」(ブルー&カッパー)と「CF-RZ4JDLBR」(シルバー)の主な仕様は、CPUが「Core M-5Y31(0.9GHz-最大2.4GHz)」、メモリーが8GB、ストレージが258GBのSSD。OSは「Windows 8.1 Pro Update 64ビット」。「Office Home and Business Premium プラス Office 365サービス」も付属し、価格.com最安価格は209,999円。Officeソフトが付属しないエントリーモデル「CF-RZ4JDDJR」の価格.com最安価格は144,997円。

Let'snoteらしくない鮮やかなカラーリングが見どころのブルー&カッパーモデル

Let'snoteらしくない鮮やかなカラーリングが見どころのブルー&カッパーモデル

軽量のため、タブレットスタイルで、手に持って使いやすいのも特徴だ

軽量のため、タブレットスタイルで、手に持って使いやすいのも特徴だ

Macノート史上もっとも軽くて、もっともコンパクト
アップル「MacBook」

アップルのモバイルノートPCといえば「MacBook Air」を思い浮かべる人が多いだろうが、今回は4月10日発売予定の「MacBook」をピックアップ。発売前のため、本当の実力は見えていないところも多いが、公開された情報だけ見ても、この春注目すべきモバイルノートPCの1台なのは間違ない。

MacBook Airよりも軽くて薄いボディに、12型の「Retinaディスプレイ」(2304×1440、アスペクト比は16:10)を搭載する。重量は920g、薄さは13.1mm。スリムなボディでありながら、きょう体内部の輪郭にフィットするように特別に形作った段状のバッテリーにより、9時間(インターネット閲覧)のバッテリー駆動時間を確保している。これだけの軽量・薄型ボディとロングバッテリーを実現するために、CPUにはインテルの低消費電力CPU「Core Mプロセッサー」を採用。冷却用のファンがないファンレス構造で、動作音が静かなのも特徴だ。また、外部インターフェイスは、電源ポートを兼ねるUSB-Cポートとヘッドホン出力だけという割り切った仕様となっている。カラーはiPhoneと同じゴールド、スペースブラック、シルバーの3色を用意。天板のリンゴマークは光らないが、アルミニウムボディの質感は非常に高い。

新設計のフルサイズキーボードと感圧タッチトラックパッドにも注目したい。薄型ボディだけに、キーストロークは浅いものの、従来のシザー構造からバタフライ構造に変更して、キーのグラつきを抑えている。また、キーは17%大きくなり、より深い湾曲を持たせることで、使用感も高めている。さらに、それぞれのキーの下に個別のLEDを設置し、バックライト点灯時に文字がクリアに見えるように改良している。感圧タッチトラックパッドは、指の圧力の強さを感知する感圧センサー付き。強めにクリックし続けることで、単語の意味を調べたり、Finderでファイルをプレビューしたりできる。なお、従来のトラックパッドのようにクリックしても下に下がらず、「Apple Watch」でも使われている「Taptic Engine」により疑似的にクリックした感覚をユーザーに伝える仕組みも盛り込まれている。

標準構成と直販価格は、1.1GHz駆動のCore Mプロセッサー(最大2.4GHz駆動)、8GBのメモリー、256GBのフラッシュストレージを搭載するモデルが148,800円(税抜)から。1.2GHz駆動のCore Mプロセッサー(最大2.6GHz駆動)、8GBのメモリー、512GBのフラッシュストレージを搭載する上位機種が184,800円(税抜)から。どちらもオプションで1.3GHz駆動のCore Mプロセッサー(最大2.9GHz駆動)を選べる。

新設計のフルサイズキーボードと感圧タッチトラックパッドを搭載する

新設計のフルサイズキーボードと感圧タッチトラックパッドを搭載する

カラーはiPhoneやiPadと同じ、ゴールド、スペースブラック、シルバーの3色

カラーはiPhoneやiPadと同じ、ゴールド、スペースブラック、シルバーの3色

6段配列キーボードが復活! 高速なPCI Express接続のSSDを搭載
レノボ・ジャパン「ThinkPad X1 Carbon」

「ThinkPad X1 Carbon」シリーズの第3世代モデル。14型の大型液晶を搭載しながら、軽くて薄いのが特徴だ。重量は約1.31kg、薄さは約17.72mm(最小・最薄構成時)。2012年に第1世代モデルが登場してから約3年が経過しているが、大画面で軽量・薄型ボディという基本路線を踏襲しつつ、搭載するCPUとSSDを一新して、基本性能を底上げしている。使い勝手の面では、第2世代モデルで採用した「Adaptiveキーボード」を止め、初代モデルと同じオーソドックスな6段配列キーボードに戻った。

パソコンの性能を左右するCPUには、「Broadwell-U」(開発コード名)と呼ばれる「第5世代Coreプロセッサー」を搭載。直販モデルでは、Core i5-5200U(2.20GHz-最大2.70GHz)/5300U(2.30GHz-最大2.70GHz)、Core i7-5500U(2.40GHz-3.0GHz)/5600U(2.60GHz-最大3.2GHz)の4種類から選べる。Broadwell-Uは消費電力が低いのが売りの1つで、バッテリー駆動はJEITA1.0準拠の測定方法で最大約17.8時間(本体構成およびご利用状況によって異なる)。ストレージはSSDで、Serial ATA接続で容量が128GB、180GB、256GB、360GBと、PCI Express接続で容量が256GB、512GBの計6種類から選べる。PCI Express接続のSSDは高価だが、その分高速だ。ディスプレイの解像度は2560×1440と1920×1080の2種類から選択可能。2560×1440では、タッチ対応/タッチ非対応も選べる。

使い勝手の面では、第2世代モデルで廃止されたファンクションキーが復活し、キー配列もほかのThinkPadとほぼ同じになっている。ポインティングデバイスは、ThinkPadの特徴である「トラックポイント」とタッチパッドの両方を搭載。トラックポイントのボタンも復活している。外部インターフェイスはUSB3.0を2基、ドッキングステーションと接続するための「OneLink」、Mini DisplayPort、HDMI出力端子、マイク入力/ヘッドホン出力端子を備える。有線LANポートは独自形状で、付属のアダプターを使ってLANケーブルをつなげられる仕様だ。直販価格は174,960円(税込)から。

薄さ約17.72mmとスリムなボディ。ThinkPadらしく、シンプルなデザインだ

薄さ約17.72mmとスリムなボディ。ThinkPadらしく、シンプルなデザインだ

6段配列のキーボードが復活。キーレイアウトもほかのThinkPadと同じになった

6段配列のキーボードが復活。キーレイアウトもほかのThinkPadと同じになった

三浦善弘(編集部)
Writer / Editor
三浦善弘(編集部)
出版社で月刊誌やWebメディアの編集・記者を経験し、2013年にカカクコム入社。「価格.comマガジン」にて、PCやスマートフォン分野を担当。取材歴は20年以上。現在は「価格.comマガジン」全体を統括する。
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