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熱く叩け…! ヤマハがスペインの本格カホン「La Rosa Percussion」を日本投入

ヤマハは2019年7月1日より、スペイン発のカホンブランド「La Rosa Percussion」(ラ・ローザ・パーカッション)の製品取り扱いをスタートすると発表した。ヤマハが日本で「カホン・ビジネス」に本格トライする形となる。

同社は言わずと知れた世界的楽器メーカーだが、自社開発していないカテゴリーの製品についても積極的に輸入販売事業を行っており、トータルで幅広いジャンルの楽器をカバーしている。それが、近年人気の高まっているカホンの分野にも拡充するというわけだ。

このほかにも、ギター用ピックアップブランド2社やエフェクター用パワーサプライの「Voodoo Lab」など、全部で4つの輸入ブランドの取り扱いを2019年5月10日より順次開始することがわかった。各ブランドと製品について、実機の写真と共に魅力をご紹介していこう。

スペインの本格カホンブランドが日本上陸

まずは上述のカホンから。今回ヤマハが製品取り扱いをスタートすると発表したLa Rosa Percussionは、スペインのマドリードに拠点を置くカホンブランド。その製品は自社工房でクラフトマンたちによって製造されるが、製品開発時にはミュージシャンからの意見も取り入れるなどして、よりクオリティを高めているという。初心者向けからプロ仕様のモデルまで幅広いモデルをラインアップし、世界各国の著名アーティストから高く評価されている。

ヤマハでは、2019年7月1日からLa Rosa Percussion のカホン7製品を取り扱い開始する予定。価格帯は5〜10万円くらいで幅広いモデルを取りそろえる

今回ヤマハが開催した製品発表会では、スペイン生まれのドラマー/パーカッショニスト、ホセ・コロン氏が登場しその魅力を語った。ホセ氏は、「La Rosa Percussionはスペインにおけるカホン販売ナンバーワンのブランド。スペインのドラマー/パーカッショニストはみんな使っている」とコメント。「ミュージシャンが楽器に求める要素は多いが、La Rosa Percussionのカホンはミュージシャンの要求に応えてくれるクオリティを持っている」と太鼓判を押した。

具体的には、「音がよいのはもちろん、座って演奏しやすいのもいい」とのことで、同社のカホンは奏者の手が痛くならないよう本体に綿密な仕上げが施されており、プロの感覚からしても演奏感が高いのが大きな魅力だという。同氏は「日本のプレイヤーのみなさんも気に入るはず」と力強く語った。

動画撮影禁止だったので静止画でしかお見せできないが、ホセ氏によるカホンの演奏も行われた。その情熱的なプレイに、筆者も「カホン熱い! やってみたい!」という気持ちになったほど

新たにギターアクセサリーメーカー2社も取り扱い

ヤマハは、世界的にギタービジネスの拡大も図っている。日本でも新しく、ギターアクセサリーメーカー2社の取り扱いを予定していることが発表された。順番にご紹介していこう。

1社目は、アメリカ・カリフォルニアの「Cling On Pickup & Tuner」。プロのクラシック・ギタリストであるぺター・チェカージーコフ氏が2011年に創設したギターアクセサリーメーカー「Elite Guitar」から生まれたブランドとなる。

ヤマハは2019年5月10日より、同社のギター用ピックアップの取り扱いをスタートする。クラシックギターなど、ピックアップ非搭載のギターの音響をアンプなどで増幅する際に便利なアイテムだ。ボディにマグネットで取り付けられるのが大きな特徴で、ギター本体を加工する必要がないので手軽に使える。ちょっとした発表会やミニコンサートなどで重宝しそう。

トーンホールから手を入れて、ギター表板裏側のボディ内部にマグネット製のベース部分を装着し、表側にコンタクトピックアップを固定させて使用する。楽器本体の加工の必要がなく、簡単に着脱できるのが魅力。販売価格は7,000〜8,000円前後を見込んでいる

こちらも動画撮影禁止だったので写真だけでしかお見せできないが、ギタリストのマルセロ木村氏による演奏も行われた

同ブランドからは、マグネットで取り付けられるギターチューナーも日本導入予定。ヘッドストックの裏に隠して取り付けられるので、チューナー本体や取り付けパーツが表から見えない。ベース部分をヘッドストックに残しチューナーが取り外せるので、ギターバッグに収納の際も便利。販売価格は2,000〜3,000円前後を見込んでいる

2社目のギターアクセサリーメーカーは、「GMF Music」。アンプメーカー「Ultrasound Amp」の創設者であり、30年以上にわたって多くの楽器作りに携わってきたグレッグ・ファレス氏がアメリカ・オハイオ州でスタートさせたピックアップメーカーだ。

同社製品は世界中の多くのアーティストに支持されているが、その中からヤマハは、スチール弦のアコースティックギターやウクレレなどと相性のよいピックアップを取り扱う。こちらも2019年5月10日から日本展開予定。ヤマハのアコギはもちろん、同社が取り扱うロメロ・クリエイションズのウクレレなどと組み合わせるとよさそうだ。

スチール弦のアコギと相性のよい「サウンドホール取り付け型ピックアップ」。販売価格は5,000〜9,000円程度になる見込み

ウクレレなどと相性のよい「貼り付け型コンタクトピックアップ」。販売価格は4,000〜8,000円程度になる見込み

「Voodoo Lab」をヤマハが取り扱い開始

最後にご紹介するブランドは、「Voodoo Lab」。1986年にカリフォルニアで誕生したエフェクター用パワーサプライのメーカーである。その製品群は、30年以上にわたる歴史の中で多くのアーティストから支持を集め、プロのレコーディングやツアー現場で使用されてきた実績を持つ。同社製品の特徴はその堅牢性。航空機グレードの6061-T6アルミニウムを筐体に採用し、1台1台を自社工場で生産しており、過酷なツアーにも耐えうる設計となっている。

ヤマハは今回、ギターエフェクター用パワーサプライのほか、同社のエフェクターボードやケーブルなども含めて全45製品を2019年5月10日から日本展開予定。ヤマハが取り扱う「LINE 6」や「EarthQuaker Devices」などのエフェクターと組み合わせるのもよさそう。

ギターエフェクターのパワーサプライ「Pedal Power 2 PLUS」。販売価格は2万円台を予定

ギターエフェクターのパワーサプライ「Pedal Power 2 PLUS」。販売価格は2万円台を予定

Voodoo Labのエフェクターボードに、同じくヤマハが取り扱う「LINE 6」「EarthQuaker Devices」のエフェクターをセッティングしたところ

杉浦 みな子
Writer
杉浦 みな子
オーディオビジュアル&家電メディアの編集・ライター職を経て、現在はフリーランスで活動中。音楽&映画鑑賞と読書が好きで、自称事件ルポ評論家、日課は麻雀……となかなか趣味が定まらないオタク系ミーハーです。
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