ご当地カップ麺だけで全国制覇

「どん兵衛」は東西&北海道で味が違う? 話題の“10分どん兵衛”も検証!

「どん兵衛は、関西と関東でスープの味が違う」という噂を聞いたことはありませんか? 全国各地のご当地カップ麺を収集する本連載ですが、今回は年末特別企画として、地域によって味が違う「どん兵衛」を入手し、食べ比べにチャレンジ。年末の年越しそばにちなんで、「天ぷらそば」を中心に比較していきます!

どん兵衛が勢揃い!

どん兵衛が勢揃い!

日清食品の広報さんに違いを聞いてみました

日清食品のサイトを見ると、「うどんやそばには、歴史的に東西に嗜好の違いがあります。そこで、東西でつゆの味に変化をつけたどん兵衛」という一言が。どうやら確かに、私たちが食べ慣れたどん兵衛の味は、地域によって違うようです。そこで、地域別のどん兵衛を入手してみました。

地域別のどん兵衛を入手しました

地域別のどん兵衛を入手しました

まず、どん兵衛のパッケージを比べてみます。北海道で購入したものは「北海道限定」と大きく書かれていますが、関東と関西の違いはほとんどありません。今回入手した関西版には「ニッポンのそば」というキャッチが印刷されていますが、デザインがリニューアルされたためについたキャッチであり、地域差とは無関係とのこと。ほかに違いが見つからないので「どこで見分ければいいんですか」と日清食品の広報さんに聞いてみたところ、「実は、秘密のマークがあるのです」との答えが返ってきました。今回、特別にその裏技的見分け方のコツを伝授いたしましょう。

では、もしお手元に「どん兵衛」がありましたら、ぜひその側面を見てください。原材料名などが書かれている場所の最下段を見ると、「合成保存料、合成着色料は使用しておりません。(E)」か「合成保存料、合成着色料は使用しておりません。(W)」と表記されているはずです。この(E)や(W)が何を表しているかというと、(E)は「East(東)」で、(W)は「West(西)」。つまり「E」となっていたら関東版、「W」となっていたら関西版なのです。表のパッケージにも、小さく(E)や(W)と印刷されている個所があるので、ぜひ探してみてください。

関東版/関西版はここで見分けることができる

関東版/関西版はここで見分けることができる

このように、外見だけだと地域差がよく分かりませんが、パッケージを開けてみると、スープの袋の色は関東版/関西版/北海道版でまったく異なっています。

スープの袋の色が異なるどん兵衛。左から関西(茶色)、関東(赤色)、北海道(緑色)

スープの袋の色が異なるどん兵衛。左から関西(茶色)、関東(赤色)、北海道(緑色)

実際に食べてみると、関東版のスープは鰹節ベースで、色も若干濃いめ。関西版は、昆布をベースとした甘みのあるスープです。北海道版は、利尻昆布出汁のきいたスープで、関西版とやや近い味付けですが、甘みは少なく、出汁で勝負しているという印象です。筆者は関東育ちのため、関東版はおなじみの味という印象でしたが、出汁のきいた関西版や北海道版のスープは非常に美味しく感じられました。

スープの見た目は大きく変わらないが、地域ごとに味が違う。左から関西、関東、北海道

スープの見た目は大きく変わらないが、地域ごとに味が違う。左から関西、関東、北海道

なお、どん兵衛の麺は「ストレート製法」。まっすぐの麺だからすすり心地がよく、ズルズルと勢いよく食べられます。

内容量は100g(麺72g)。お湯を入れて3分まてば完成します

内容量は100g(麺72g)。お湯を入れて3分まてば完成します

「七味」の中身も気になるところ。関東と関西は、七味の好みが違うという話を聞いたことがあります。日清は、そこまでこだわっているのでしょうか。袋を開けてみると、見た目も味も、微妙に違います。七味の成分は、どちらも赤唐辛子・陳皮・白ごま・金ごま・和山椒・あおさ・しそですが、調合が異なるように感じました。そこで、これまた日清食品に問い合わせたところ、「東仕様のほうが赤唐辛子を利かせた配合で、西仕様は和山椒の風味を活かした配合」との返事が。やはり、こだわって作っているようです。

ちなみに、北海道限定版には七味が入っていませんでした。この理由についても尋ねてみると、「素材の味をじっくり味わっていただきたいため」とのこと。どうしても七味を入れたいと思った方は、ぜひ「マイ七味」を用意してください。

参考までに、関西出身のスタッフにスープの味を試食させてみたところ、「関西風や北海道限定のほうが美味しい」という感想でした。話を聞いてみると、関西出身の人は「どん兵衛」に限らず、麺の「つゆ」にこだわりがある様子。「蕎麦はまだいいんやけど、うどんのつゆはあかんわ。東京のうどんは味が濃すぎるわ」とのこと。

きつねうどんは、つゆの色もまったく違う!

次に「きつねうどん」では、東西の一騎打ちを検証してみました。うどんは、スープの色がはっきりと違います。味もかなり違うため、そばより好みが分かれそうです。当然、スープをたっぷり吸った油揚げの味も違います。個人的にはしっかり味がついた関東風のほうが好みなのですが、関西出身のスタッフは、2人とも関西風に軍配を上げていました。

内容量は94g(麺75g)。お湯を入れて5分まてば完成します

内容量は94g(麺75g)。お湯を入れて5分まてば完成します

スープの色も大きく違う「きつねうどん」

スープの色も大きく違う「きつねうどん」

(おまけ)話題の“10分どん兵衛”を試す

お湯をいれて10分待つと10分どん兵衛のできあがり

お湯をいれて10分待つと10分どん兵衛のできあがり

さて、「どん兵衛」といえば、今一番ホットな話題なのが「10分どん兵衛」。マキタスポーツさんがMCを務めるラジオ番組「東京ポッド許可局」での発言から「10分どん兵衛」人気に火がつき、店頭で「どん兵衛」は売り切れ続出という騒ぎになりました。

「10分どん兵衛」とは、お湯を注いで10分間待ってから食べる「どん兵衛」のこと。通常は5分待ちますが、その倍の10分間待つことによって「麺がツヤツヤでツルツルになる」そうです。マキタスポーツさんのお話はいかにも説得力がありますが、はたして本当にそうなのでしょうか? 「ご当地ラーメンお試し隊」として、これは試してみるしかありません!

通常のどん兵衛(左)と10分どん兵衛(右)

通常のどん兵衛(左)と10分どん兵衛(右)

10分待ってから「どん兵衛」を開けてみると、うどんと油揚げの量が明らかに違いました。5分バージョンと比べてみると、かなりのボリュームアップです。不思議なことに、ちょっとお得感があります。 実際に食べてみたところ、確かに麺はツルツルでツヤツヤ。麺がスープを多く含んでいるため、通常の「どん兵衛」より、しっかりした味付けになっています。ただ、個人的には少しやわらかすぎるように思いました。

どちらが美味しいかは、好みが分かれるところ。うどんにコシを求める人は規定通りの5分バージョン、ツルツル感を楽しみたい人は10分バージョン、コシを残しながらもツルツルしたい人は7〜8分バージョンと、自分の好みにあわせてカスタマイズするのがよいでしょう。 あなたなら、どのスタイルを選びますか?

オフィスマイカ
Writer
オフィスマイカ
編集プロダクション。「美味しいもの」と「小さいもの」が大好物。 好奇心の赴くまま、よいモノを求めてどこまでも!(ただし、国内限定)
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松田真理(編集部)
Editor
松田真理(編集部)
デジタル製品全般からホビーやカップ麺・スナック菓子まで、オールジャンルをカバーする編集部員。大のプロレス好き。読み方は、まつだ・しんり。
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