海が赤色に染まる現象(夜光虫)について


  鹿児島湾の沿岸部などで,海が赤色に染まる現象が見られています。
  これは,ノクチルカ シンチランス(夜光虫)というプランクトンが発生することによる赤潮ですが,
  問い合わせなどが多いことから,この赤潮について紹介します。

  2008年の発生状況

  3月下旬〜4月上旬  平川〜喜入にかけて所々着色を確認(水技)
  4月12日         平川沖,谷山沖にて着色を確認(鹿児島海上保安部)
  4月14日         平川〜喜入〜指宿市沖にて着色を確認(水技など)
  桜島東黒神沖においても着色を確認
  4月23日 定期赤潮調査では鹿児島湾内で着色域は確認されませんでしたが,表層に薄く分布している
        箇所が所々ありましたので,今後も風下の沿岸部などで着色の可能性あり。

  夜光虫は表層性の高い種ですので,風や潮流により集積・分散を繰り返し,しばらくの間は鹿児島湾内で
  確認される状況が継続するものと思われます。

    
   2008年4月12日 鹿児島海上保安部提供写真       2008年4月12日 鹿児島海上保安部提供写真
                         (平川沖)                           (木材港周辺)

                                                          
                    
 
 Q:夜光虫って何ですか?

    夜光虫とはノクチルカ シンチランスというプランクトンで,一般的に夜光虫と呼ばれており,
    分類上は植物プランクトンの渦鞭毛藻類に分類されています。
    夜光虫と呼ばれる名前のとおり,夜に刺激を与えると青白く発光します。
    (発光する様子は,夜に船で夜光虫が多くいる海域を航行している時や波打ち際などで観察できます。)

       夜光虫の動画

 Q:大きさ・形は?  

    直径は150〜2000μ(0.15〜2mm)ほどあり,風船のような形をしています。
    夜光虫が発生している海水を透明な容器などに入れると,球形のツブツブのようなものが浮遊
    しており,肉眼でも観察できます。
    
 Q:いつ頃発生しますか?

    鹿児島県における過去の発生事例を見ると,主に3月下旬から5月にかけて発生しています。
    夜光虫は表層性が強く,潮流や風により集まると,赤い着色域が確認できます。

 Q:害はないのですか?
    
    鹿児島県においては,漁業被害の報告はありません。

 Q:海が汚れたからこの赤潮が発生するのですか?

    夜光虫による赤潮は,奈良時代の古い文献にも記述がされており,必ずしも海が汚れたから
    この赤潮が発生する訳ではありません。
   
 Q:他プランクトンによる赤潮の海水の色とは違うの?

    夜光虫による赤潮は,トマトケチャップのような赤色をしており,一般の方々が見れば一目瞭然で
    「赤潮が発生した!」と分かりますが,他のプランクトンによる赤潮は下の写真のように,暗い黄色や
    こげ茶色などになることが多いです。
    なお,『赤潮』とは,植物プランクトンが大増殖することによって海水の色が変わることをいいます。

        
   (2000年4月に発生したヘテロシグマ アカシオによる海の着色)     (2003年6月に発生したシャトネラ マリーナによる海の着色)