中国、人権状況審査で非西側諸国に支持働きかけ 国連会合控え

中国、人権状況審査で非西側諸国に支持働きかけ 国連会合控え
中国が国連人権理事会の会合を前に、同国の人権状況について前向きに評価するよう非西側諸国に働きかけていることが外交官の話や文書で分かった。写真はウイグル族の少女ら。2022年8月、イスタンブールで行われた中国に対する抗議集会で撮影(2024年 ロイター/Dilara Senkaya)
[ジュネーブ 22日 ロイター] - 中国が国連人権理事会の会合を前に、同国の人権状況について前向きに評価するよう非西側諸国に働きかけていることが外交官の話や文書で分かった。会合では香港や新疆ウイグル自治区の状況を巡り質問や批判に直面する見通し。
外交官4人によると、中国の在ジュネーブ国際機関代表部は23日に予定される中国の人権状況を巡る審査を前に各国代表部にメモを送付してきた。
中国代表部はこのロビー活動に関するコメント要請には返答せず、声明で「人権の政治問題化に断固反対する」と表明。より公平で公正かつ包摂的な世界の人権統治を推進すると述べた。
今月上旬に各国に送付され、ロイターが確認した外交メモで中国代表部は、2国間の友好関係や協力を踏まえて中国に支持を示し、建設的な提言を行うよう要請した。
非西側3カ国に送られた別のメモでは、中国での障害者や女性の権利について称賛するコメントなど具体的な論点に言及した。
アフリカのある外交官は会合で中国を支持するよう求める要請を受け取ったと明かし、要請通りにすると語った。
国連人権理事会は加盟国の人権状況について定期的に検証しており、中国の審査は2018年以来。
外交官によると、国連理事会で他国の発言に影響を与えようとする国は他にもあるが、中国のロビー活動は異例の規模という。

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