イスラエル、人質解放へ「代償支払うことない」=ネタニヤフ首相

イスラエル、人質解放へ「代償支払うことない」=ネタニヤフ首相
2月20日、イスラエルのネタニヤフ首相(写真)とスモトリッチ財務相は、パレスチナ自治区ガザで拘束されている人質について、解放のために代償を支払うことはないとの考えを示した。エルサレムで18日撮影(2024年 ロイター/Ronen Zvulun)
[エルサレム 20日 ロイター] - イスラエルのネタニヤフ首相とスモトリッチ財務相は20日、パレスチナ自治区ガザで拘束されている人質について、解放のために代償を支払うことはないとの考えを示した。ガザでは依然として、イスラム組織ハマスによって134人の人質が拘束されている。
スモトリッチ氏はラジオで、人質帰還は「非常に重要」だが「いかなる代償を支払ってでも」というわけではないと明言。人質を解放する方法は、ガザへの軍事的圧力を強めハマスに勝利することだと語った。
野党指導者のラピド氏と戦時内閣に参加しているガンツ前国防相はスモトリッチ氏の発言を非難。人質の家族からも怒りの声が上がった。
一方、この発言の直後、首相府はスモトリッチ氏に同調する文書を発表。「われわれの目標が全て達成される前に戦争をやめるよう、国内外から大きな圧力がかかっている。どんな代償を支払ってでも人質解放を目指すべきとする声もある。だが、ハマスが要求している、イスラエルの敗北を意味するような代償を支払うつもりはない」とした。
イスラエルとハマスとの戦闘を巡っては、停戦と人質解放に向け米・エジプト・イスラエル・カタールによる協議が続いている。

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