イスラエル、断食月のイスラム教聖地礼拝に制限

イスラエル、断食月のイスラム教聖地礼拝に制限
イスラエル首相府は19日、3月10日前後に始まるイスラム教のラマダン(断食月)に、エルサレムの「神殿の丘」にあるイスラム教の聖地「アルアクサ・モスク」での礼拝を許可するものの、治安上の理由から制限を設けると発表した。写真はアルアクサ前で2月9日撮影(2024年 ロイター/Sinan Abu Mayzer)
[エルサレム 19日 ロイター] - イスラエル首相府は19日、3月10日前後に始まるイスラム教のラマダン(断食月)に、エルサレムの「神殿の丘」にあるイスラム教の聖地「アルアクサ・モスク」での礼拝を許可するものの、治安上の理由から制限を設けると発表した。パレスチナ自治区のイスラム組織ハマスはこの制限を非難した。
アルアクサ・モスク礼拝を巡る制限は、ラマダンの時期を中心に、これまでも頻繁に摩擦を引き起こしてきた。イスラエルは過去にも暴動を防ぐためとして制限を課しており、若い信徒の礼拝を禁じる例が多い。
首相府は今回、「ネタニヤフ首相は、専門家が判断した治安上の必要性の範囲内で礼拝の自由を認めるという、バランスの取れた決定を行った」と述べたが、詳細は明らかにしていない。
ベングビール国家安全保障相は、イスラエルを憎む人々がハマス指導部への支持を示すためにアルアクサ・モスクに押しかけ、暴動を引き起こすとの懸念を示した。
ハマスはパレスチナ人に対し、イスラエルの決定を拒否してアルアクサ・モスクに集まるよう求めた。パレスチナのイスラム教最高評議会も「アルアクサ・モスクに行ける人は全員行ってモスクを守ろう」と呼びかけた。

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