米国防長官、辞任の計画なし バイデン氏も解任検討せず 入院未報告で

オースティン国防長官の容態「良好」、退院の日程は不明=国防総省
米国防総省は10日、入院しているオースティン国防長官の容態は良好だと発表した。2023年11月撮影(2024年 ロイター/JUNG YEON-JE)
[ワシントン/米大統領専用機上 8日 ロイター] - オースティン米国防長官は辞意を表明しておらず、辞任する計画はない。米国防総省の報道官が8日、明らかにした。ホワイトハウスによると、バイデン大統領もオースティン長官の解任は検討していない。
オースティン長官は今月1日に入院したが、バイデン大統領や国防副長官らにすぐに伝えられず、オースティン氏は6日に発表した声明で、入院について非公開にされていたことを巡り「全責任を負う」としていた。 もっと見る
国防総省の報道官によると、オースティン長官は依然入院中ではあるものの、ICU(集中治療室)からは離れ、順調に回復しているという。どのような治療を受けているかについては明らかにしなかった。
米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は「オースティン長官続投以外の計画はない」と言明した。
ホワイトハウスのジャンピエール報道官も記者団に対し、バイデン大統領は引き続き「オースティン長官に全幅の信頼を置いている」と語った。
オースティン長官が1日以降、意識不明だったのか、ホワイトハウスがそうした状況の報告を受けていたのかという質問に対し、政権の当局者は「分からない」と応じた。
入院に至った健康上の問題も不明。
オースティン長官は米軍の指揮系統で大統領のすぐ下に位置し、国家安全保障上のあらゆる危機に即座に対応する重要な役割を担う。
11月の大統領選でバイデン大統領と対決する可能性の高いトランプ前大統領は7日夜、「職業上の不適切な行為と職務怠慢」を理由にオースティン氏は解雇されるべきと主張。「彼は1週間行方不明だったが、上司であるいかさま(crooked)バイデン氏を含め、誰も彼の所在を把握していなかった」と批判した。
他の有力共和党議員もオースティン氏の辞任を要求した。

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