米国株式市場=小幅安、年末ラリーが一服 3指数とも年間で2桁高

米国株式市場=小幅安、年末ラリーが一服 3指数とも年間で2桁高
2023年最後の取引日となった29日の米国株式市場は小幅安で取引を終えた。来年の米利下げ期待を背景とする年末ラリーが一服した。2016年12月撮影(2023年 ロイター/Lucas Jackson)
[ニューヨーク 29日 ロイター] - 2023年最後の取引日となった29日の米国株式市場は小幅安で取引を終えた。来年の米利下げ期待を背景とする年末ラリーが一服した。
年間では主要3株価指数がいずれも2桁の上昇を記録した。
ウェルススパイア・アロバイザーズのシニア・バイス・プレジデント、オリバー・パルシェ氏は「24年に向けて楽観できる理由はある」と指摘。米主要3株価指数はこの日、全て値下がりしたが、「今日の小幅安には理由がない。何のニュースもない」とし、小幅安の要因は「土壇場のポートフォリオ変更、新年を控えての利益確定、そしておそらくリバランス」とした
小型株で構成するラッセル2000指数(.RUT), opens new tabは年間で15.1%上昇。10月下旬時点での年初来7.1%安から急回復した。
主要3株価指数は9週連続で上昇。S&P総合500種は04年1月以来、ダウ工業株30種とナスダック総合は19年初以来となる最長の連騰記録となった。
S&P500は22年1月3日につけた終値の過去最高値まであと1%に迫っている。終値でこの水準(4796.56ポイント)を上回れば強気相場入りが確認される。
今年は3月の米銀行危機、人工知能(AI)関連ブーム、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦争に起因する原油供給不安、米連邦準備理事会(FRB)の制約的な政策による米リセッション(景気後退)入り懸念などで波乱含みの年だった。
ただ、インフレ鈍化を受けてFRBが来年利下げへの道を開いたことで金利が低下し、米国株の年末ラリーにつながった。
この日はS&P500の主要11セクターのうち、不動産(.SPLRCR), opens new tabが最も下落。一方、主要消費財(.SPLRCS), opens new tabとヘルスケア(.SPXHC), opens new tabのみ上昇した。
年間では情報技術(.SPLRCT), opens new tab、通信サービス(.SPLRCL), opens new tab、一般消費財(.SPLRCD), opens new tabがアウトパフォームする一方、公益事業(.SPLRCU), opens new tab、エネルギー(.SPNY), opens new tab、主要消費財(.SPLRCS), opens new tabは下落した。
YTD sector performance
個別銘柄では、ウーバー・テクノロジーズ(UBER.N), opens new tabが2.5%安、リフト(LYFT.O), opens new tabが3.5%安となった。ノムラがライドシェアサービス業を格下げしたことを受けた。
来週月曜日の1月1日は元旦のため休場となる。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.46対1の比率で上回った。ナスダックでも2.41対1で値下がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は105億8000万株。直近20営業日の平均は124億3000万株。

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