米国株式市場=小幅安、年末ラリーが一服 3指数とも年間で2桁高
[ニューヨーク 29日 ロイター] - 2023年最後の取引日となった29日の米国株式市場は小幅安で取引を終えた。来年の米利下げ期待を背景とする年末ラリーが一服した。
年間では主要3株価指数がいずれも2桁の上昇を記録した。
ウェルススパイア・アロバイザーズのシニア・バイス・プレジデント、オリバー・パルシェ氏は「24年に向けて楽観できる理由はある」と指摘。米主要3株価指数はこの日、全て値下がりしたが、「今日の小幅安には理由がない。何のニュースもない」とし、小幅安の要因は「土壇場のポートフォリオ変更、新年を控えての利益確定、そしておそらくリバランス」とした
小型株で構成するラッセル2000指数(.RUT)は年間で15.1%上昇。10月下旬時点での年初来7.1%安から急回復した。
主要3株価指数は9週連続で上昇。S&P総合500種は04年1月以来、ダウ工業株30種とナスダック総合は19年初以来となる最長の連騰記録となった。
S&P500は22年1月3日につけた終値の過去最高値まであと1%に迫っている。終値でこの水準(4796.56ポイント)を上回れば強気相場入りが確認される。
今年は3月の米銀行危機、人工知能(AI)関連ブーム、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦争に起因する原油供給不安、米連邦準備理事会(FRB)の制約的な政策による米リセッション(景気後退)入り懸念などで波乱含みの年だった。
ただ、インフレ鈍化を受けてFRBが来年利下げへの道を開いたことで金利が低下し、米国株の年末ラリーにつながった。
年間では情報技術(.SPLRCT)、通信サービス(.SPLRCL)、一般消費財(.SPLRCD)がアウトパフォームする一方、公益事業(.SPLRCU)、エネルギー(.SPNY)、主要消費財(.SPLRCS)は下落した。
来週月曜日の1月1日は元旦のため休場となる。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.46対1の比率で上回った。ナスダックでも2.41対1で値下がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は105億8000万株。直近20営業日の平均は124億3000万株。
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