中国、不動産デベロッパーのリスクを警戒＝政府活動報告

[北京 ５日 ロイター] - 中国の第１４期全国人民代表大会（全人代）開幕に当たり公表された政府活動報告は、不動産市場にリスクが残っていることを警告するとともに、この分野の安定した発展を促進し、開発業者による無秩序な事業拡大を防止すると記した。

李克強首相は、買い手が依然慎重な中、不動産開発業者へのリスク回避が今年の政府の優先事項の一つと指摘。活動報告の中で「不動産市場にはより多くの潜在的なリスクがあり、一部の中小金融機関はリスクにさらされている」とした。

また、若者の住宅問題を解決し、住宅購入者のニーズを支援すると表明した。

易居研究院智庫センターのアナリストは「住宅購入者が住宅ローンの返済を止める恐れがあること、事前販売した住宅を引き渡せないこと、開発会社が債務不履行に陥ることなど、不動産購入者と不動産開発会社には多くのリスクがあり、これは消費の力と信頼感の欠如を示している」と指摘。「消費者の住宅需要が高まって初めて、大手住宅会社の財務リスク問題など他の不動産問題が真に解決される」と述べた。