コミックマーケット92、絶対に見逃せない期待のアドベンチャーゲーム3選

国際的に活躍するサークルも多数

コミックマーケット92、絶対に見逃せない期待のアドベンチャーゲーム3選
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8月11日から13日にかけて東京ビッグサイトではコミックマーケット92が開催された。11日では多数の同人・インディーゲームが頒布される"同人ソフト"の出展が行われ、シューティング、アクション、ノベルゲームと多様なジャンルの完成作品や体験版が発表された。ここでは特に期待ができる実力派のアドベンチャーゲームの最新作を3本紹介しよう。どれもまだ完成していない作品だが、サークルには実力があり期待できる、同人ゲームファン以外の人にも見逃せないものとなっている。

fault - SILENCE THE PEDANT by ALICE IN DISSONANCE

ALICE IN DISSONANCEが制作する「fault」シリーズは2013年からスタートした連作ビジュアルノベルだ。これまで3作品(内1作品は演出強化版のディレクターズカット)がリリースされており、Steamでは数か国語に翻訳されていることもあるが、全シリーズあわせてなんと25万本以上ダウンロード(SteamSpy調べ)されている。

さて新作となる「fault - SILENCE THE PEDANT」だが、本作は通常のノベルゲームとは異なり、ポイント・アンド・クリックの要素を取り入れた「シネマティック・アドベンチャーノベル」であるとされる。シネマティックと名がつくだけに、単なる立ち絵の遷移で物語が表現されるだけではなく、カメラワークや様々なエフェクトが取り入れられ、とても同人ゲームとは思えないゴージャスな背景も相まって、恐ろしいクオリティだ。

今回のコミックマーケットに合わせて公開されたトレーラーではゲームプレイの画面が確認できるほか、ゲーム内のオープニングムービーに挿入されているエンブレムのCGI映像が圧巻。こういったエンブレムだけのムービーは一部の人気ブランドやメーカーではときおり目にするが、コミックマーケットに出展しているサークルのPVとしては異例だろう。これもこれまでのシリーズへの自信の現れのように感じた。

本作の体験版はSteamで配布中だ。シリーズ未プレイの筆者だが、ちょっとプレイしただけでもその世界観、ストーリーテリング、キャラクター、背景アートの品質には驚嘆してしまったので、ぜひとも手にとってほしい。ファンタジーとSFが入り混じったスチームパンク的な世界観で、専門用語が多く、初見では入りにくい雰囲気があるが、ゲーム内に用語辞典なども用意されており、この体験版からシリーズに入るのも悪くないと思う。そもそもノベルゲームで25万本という数字はかなりの人気であるため、同人やインディーゲームのファン以外にも見逃せないシリーズと言って良いだろう。体験版は追ってプレビューも書きたいと思う。

本作のリリースは今年の第4クォーターとなっている。

ナラカルマ・エンジネア By Novectacle

Novectacleは西洋浪漫サスペンスホラー「ファタモルガーナの館」で一躍有名になった同人ゲームサークル。すでにPCを含め3DS、PS vitaでリリースされ、ノベライズやコミカライズ、ドラマCD化などを含めた各種メディアミックスが行われた大人気コンテンツと言えよう。 20時間を超えるボリュームのあるビジュアルノベルであるが、2016年には英語ローカライズもなされ、現在は本シリーズ関連コンテンツはほぼすべて出しきった感はある。

今回発表された最新作「ナラカルマ・エンジネア」は「主人公にもラスボスにもなるRPG」と題された作品であり、オーソドックスなノベルゲームであった前作から大きく変化を遂げることになる。ゲーム内容は現状のところ不明であるが、ポストアポカリプスな世界を舞台にしたSF的なRPGになるようだ。

キャラクターデザインなどはコミカライズを手掛けた兼宗氏が担当、シナリオ等は前作に引き続き、縹けいか氏が担当する。なお本作のパブリッシャーは「fault - SILENCE THE PEDANT」と同様に海外で日本のビジュアルノベルを多くリリースしているSekai Projectが担当している。

グノーシア By プチデポット

PC、Xbox 360、3DS、Switch、PS4、PS Vitaとほぼあらゆるプラットフォームでリリースされた「メゾン・ド・魔王」(英題:Unholy Heights)はゆるい雰囲気だが奥深いタワーディフェンス型アパート経営シミュレーションゲーム。開発したプチデポットは関西に拠点を置くゲーム制作サークルだ。

最新作となる「グノーシア」は「人狼」を元にしたアドベンチャーゲーム。シングルプレイで楽しめる「人狼」というコンセプトで開発しているため、アドベンチャーゲームながらも毎回、異なったシナリオが展開されるという。舞台設定は「人狼」と異なり、宇宙船の中で敵となる感染者を見つけ出すというSF設定に置き換わっている。役職も乗員、エンジニア、ドクターといったSFに合わせたものになっている。弊誌では今年のBitSummitでもレポートしている。

現状のところプレイアブルデモは発表されていないが、コミックマーケットでは「グノーシアプレビュー」と題されたルールとキャラクター解説、さらにプレイログが収録された同人誌が頒布された。また通常の「人狼」と違う点に、キャラクターのレベルアップやスキルという概念があり、これらの能力値を活かして、議論を有利に進めるのが本作のキモとなるようだ。

1回のプレイ自体は15分ほどで決着がつく。毎回、キャラクターの役職などはランダムに決定されるため、毎回異なった展開が楽しめる。キャラクターもそれぞれに特徴的な性格が設定されるため、性格と役職の組み合わせで展開が変化するというわけだ。

本作は2017年内にPS Vitaで発売予定だ。

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