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「るいの恋人・大月錠一郎は脚本家の藤本有紀先生がオダギリさんを念頭に置いて書いた役でした。断ろうと思っていたオダギリさんをプロデューサーが1カ月以上もかけて必死で口説き落としたそうです」(NHK関係者)

 

NHKの朝ドラ『カムカムエヴリバディ』で2代目ヒロイン・深津絵里(49)演じる雉真るいと恋仲になるトランぺッターを好演しているオダギリジョー(45)は、意外にもこれが朝ドラ初出演。

 

「3世代にわたって描かれる今作で、“キャストありき”の役柄は実は深津さんとオダギリさんの2人だけでした」(前出・NHK関係者)

 

オダギリは出演を迷った理由を「正直、朝ドラはあまり見たことがなかった」と1月11日配信の「シネマトゥデイ」で語っている。

 

《やっぱり“朝ドラ”って朝の顔でもあり、NHKを代表する作品の一つですもんね。そこに自分が参加していいんだろうかという気がしていました。僕は夜中の作品のほうがしっくり来るタイプだし(笑)》

 

実はオダギリが今作で朝ドラNGを解禁したのは“脚本家ご指名”だけが理由ではなかったという。

 

「『カムカム〜』が彼の出身地である岡山を舞台としていることが、最終的な決め手となったようです。2年前、長編初監督に挑戦した映画『ある船頭の話』の会見で彼は『健康診断の結果が、あまりよくなくて。大げさな話、残された時間を改めて考えて、やっぱり映画が撮りたいと思った』と話していましたが、岡山に貢献できる作品に出演したいという強い願いもあったのです」(制作関係者)

 

昨年1月、その監督作を地元である「津山国際環境映画祭」で上映。同級生の次長課長・河本準一(46)とトークショーも開催し、笑顔でこんな心境を明かしていた。

 

《例えば(同郷の)B’zの稲葉さんとかはコンサートを津山でやることで恩返しができるじゃないですか。でも僕は俳優をずっとやってきて、恩返しの方法が全くなかったんですよ》

 

『カムカム〜』の錠一郎は岡山で戦争遺児となり、トランペットが生きがいの少年時代を過ごす。それだけにオダギリは、役作りのためトランペットを猛練習した。

 

「半年間練習を続け、1日6時間を超える日も。クランクイン時にはプロレベルの腕前でした。トランペットを握る左手にハンカチを添えたのも、るい命名の由来となったジャズの巨星、ルイ・アームストロングをまねたもの。これはオダギリさん本人の発案でした。るいへの愛慕がにじみ出るよう、自分が出ないシーンでも深津さんのシーンを終始見守っていました」(前出・NHK関係者)

 

オダギリの深い岡山愛が、こだわりのトランペットを通じて、朝ドラに新風を吹かせていたーー。

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