プーチン大統領(写真:ロイター/アフロ)

特別検察官「バイデン氏は息子が死亡したのがいつかも覚えていなかった」

[ロンドン発]米上院は2月13日、70対29の賛成多数でウクライナ、イスラエル、台湾への953億ドル(約14兆円)の緊急支援法案を可決、数カ月に及ぶ混乱を経て超党派の理解を得た。ウクライナ支援は601億ドル(約9兆円)で、これまでの総額は1700億ドル(約26兆円)超。しかし下院では共和党が分裂し、否決の危機に瀕している。

 共和党のマイク・ジョンソン下院議長は「メキシコとの国境政策の変更が一つもない以上、下院は重要案件について独自の意思を持ち続けなければならない。米国は上院が可決した法案よりもっと良い法律を手にすべきだ」と表明し、上院の法案には移民を食い止める条項が欠けていると猛反発した。

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はX(旧ツイッター)に「米上院がわが国とその戦士たちへの支援を継続するという法案を可決した。われわれだけでなく他の多くの国々、特に欧州の国々も心待ちにしていた。米国のリーダーシップが揺るがず、人命と自由を守ることを世界は求めている。上院の可決は自信と意欲につながる」と投稿した。

 ウクライナに対する欧州連合(EU)の500億ユーロ(約8兆円)支援は2月1日の緊急首脳会議で承認された。米国ではジョー・バイデン大統領の自宅から副大統領時代の機密文書が見つかり、ロバート・ハー特別検察官が「バイデン氏の記憶が著しく限られている。自分の息子が死亡したのがいつかも明確に憶えていなかった」と指摘し、世界中に衝撃が走った。