【若い!トオル】ビーバップでブレイク!仲村トオルの青春ストーリー
1985年、日本の映画界に彗星のごとく現れた一人の若者。その名は、「仲村トオル」さん。
長身、甘いマスク、そして不良役で鮮烈な印象を残した彼は、瞬く間に人気を博し、青春のカリスマとなった。
「ビーバップ・ハイスクール」では数々の新人賞に輝いた。
映画「ビー・バップ・ハイスクール」シリーズで大ヒットし、「あぶない刑事」でドラマ初出演した彼は、当時の若者たちの憧れの存在だった。
その後も、仲村トオルさんは努力を続け、様々な役柄に挑戦し、演技の幅を広げていった。
デビューから30年以上経った今でも、多くのファンを魅了し続ける仲村トオルさんの、輝きと成長の軌跡を写真と共に紹介します。
青春の始まり:不良少年、仲村トオル!
仲村トオルさんが、大学入学直後の4月に突然父親が倒れて2、3週間後に亡くなってしまった。
悲しみの中いきなり中退して社会人になる自信がなかったと言うトオルさん。
「いずれ中退するまでに就職に繋がる何かを早く探さないと」と考え、とにかくバイトしながら学生生活を送ていたと言う。
大学2年生の夏、書店で立ち読みした雑誌に「映画の出演者男性2人募集」との広告を見つけた。
「映画会社に履歴書を出せば就職のコネができるかも」と気軽に応募したのが、
映画『ビー・バップ・ハイスクール』の主役オーディションだった。
1985年、映画「ビー・バップ・ハイスクール」でデビュー
1985年、日本映画界に衝撃が走った。それは、一人の若者の鮮烈なデビューだった。
その名は、仲村トオル!
映画「ビー・バップ・ハイスクール」は、当時社会現象となった人気漫画の実写化作品。仲村トオルさんは、主人公のトオル役を演じ、圧倒的な存在感を放った。
当時17歳、無名の新人だった仲村トオルさんは、オーディションで数千人の中から選ばれた。
演技経験はほとんどなかったが、持ち前の才能と努力で、見事に役柄を演じきった。
映画は空前の大ヒットとなり、仲村トオルは一躍スターダムにのし上がった。
当時、原作漫画を知らないままオーディション会場に訪れると、参加者の多くはヤンキーばかりだったと言う。
仲村トオルさんは「何か勘違いしていた!」と場違いなことに気づいた。しかし、なんと意図せず主役キャラクター“中間徹”に選ばれてしまう。
この時、役名と本名が似ていたこともオーディション合格の一因となったことが、後に『ヤングマガジン』の編集者によって語られている。
(本名/中村亨 中間徹/通称・トオル役)
決定的となったのは、原作者のきうちかずひろが「自分がおもい描く“中間徹”にイメージがピッタリ」と言ったこと。
後にトオルさんは、「会場には本物のツッパリの人もたくさん来ていて、僕みたいな普通の大学生みたいなのがいると目線が怖かったですよ、帰りに因縁つけられそうになったり」とラジオ番組で語っています。
トオルさんは撮影前の1か月間、千葉の自宅から府中の高瀬道場(アクション俳優が所属する事務所)に通い、人を殴ったように見える殴り方や受け身などのアクションの練習をした。初めての芝居で何度もテイクを重ねることもあったが、撮影現場が面白かったことから俳優業に憧れるようになった。
そんなトオルさんですが、当時は役柄的にタバコを吸うシーンが多く、タバコが苦手で苦戦していたそうです
映画「ビー・バップ・ハイスクール」シリーズで大ヒット
映画「ビー・バップ・ハイスクール」は、1985年から1988年にかけて公開された、不良漫画を原作とした映画シリーズである。
仲村トオルは、このシリーズで主人公のトオル役を演じ、一躍人気俳優の仲間入りを果たした。
シリーズは全6作が製作され、いずれも大ヒットを記録した。
特に第1作は、配給収入14億円を超える大ヒットとなり、社会現象にもなった。
このシリーズの成功により、仲村トオルは「トオル」の名で親しまれるようになり、その後の活躍に大きく貢献した。
歌手デビューも果たし、アイドル的人気を獲得
当時の若者たちのカリスマとなる
[1作目] 1985/12:ビー・バップ・ハイスクール
喧嘩の強い二人に憧れて、のぶおが二人の舎弟に志願する。
転校生が二人やってくる、のちに最終回までともにする銀一と忠治だ。
かつては進学高校だった私立愛徳高校。だがすっかりその面影をなくした学園で、最も目立つ問題児2人組がいた。
その名は、ヒロシとトオル!二人は留年の決定を突きつけられる。2年生を繰り返すことになった2人は、以前から恋焦がれていた1年下の泉今日子と同じクラスになり喜ぶ。
次々に舎弟ができ、順風満帆な学園生活を送っていたが、ある日、戸塚水産高校の連中とのケンカがもとで、今日子まで巻き込む事件が起きてしまう。
1作目で戸塚水産高校のヘビ次役を務めた小沢任志さんは2作目以降は、北高校の前川慎吾(通称:シンゴ)として最終話まで出演しています。
[2作目] 1986/8:ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌
愛徳高校に通うヒロシとトオルは、近隣の城東工業高校の生徒らを相手にケンカを繰り返していた。
ある日、今日子が転校先の女子校から愛徳高校に戻ってくる。
マドンナの帰還に2人が喜び勇む一方、周囲でもさまざまな恋愛の駆け引きが繰り広げられる。そんな中、城東高校の生徒らが鬱憤を晴らそうとトオルたちに襲いかかる。
[3作目] 1987/3:ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎行進曲
学校のマドンナ・今日子が海外へ旅立ってしまい、ヒロシとトオルは退屈な毎日を送っていた。そんな中、彼らを敵対視する無期停学の不良グループが、2人の弟分である信雄とトオルに好意を抱く翔子を連れ去ってしまう。
ヒロシとトオルは、仲間を助け出すべく命がけの戦いに身を投じていく。
[4作目] 1987/12:ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎狂騒曲
ヒロシ(清水宏次朗)が偶然知り合った女子大生・まゆみ(柏原芳恵)といたところに、城東工業高校退学組の柴田・西(小椋正・永田博康)が絡んできたことから、ヒロシ・トオルと柴田・西の抗争に発展する。柴田と西は、トラックに跳ねられ左足を骨折したヒロシを拉致しトオルを呼び出す。
トオルはちんどん屋から奪った馬に乗って駆けつけ、柴田・西とその仲間を撃退したのであった。
[5作目] 1988年:ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎音頭
ヒロシ(清水宏次朗)がケンカで検挙され拘留の身となる。そんな折、相棒不在で刺激に欠ける日々を送っていたトオル(仲村トオル)は、北高二年の男子生徒とイザコザを起こす。北高の番長・前川新吾(小沢仁志)とは友人関係にあるため、事を構える気はなかったトオルだが、北高の工藤(殺陣剛太)を中心とする一派は、立花商業と愛徳の一部まで抱き込み、末端の争いを火種に北高と愛徳の全面戦争へ発展させようと企んでいた。工藤の狙いは、混乱に乗じて前川を排除し、自らが北高のトップに立つことにあった。トオルと前川は、事態が悪化する前になんとか手打ちにしようと画策するが、均太郎たちが工藤の策に嵌るなどして抗争は避けられないものとなる。やがてトオルと前川がタイマンを張ることとなったが、前川の排除を目論む工藤一派も割って入り大乱闘となる。トオルは工藤を倒し、前川もトオルの勝ちを認め、両者は和解するのだった。
作品の設定では、「ケンカで検挙され拘留の身」となっています。トオル役の仲村トオルが単独主演となった作品です。理由は当時、本格的に歌手活動を行っていた清水宏次朗さんのコンサートツアーと映画の撮影スケジュールが重なってしまったため、ヒロシは傷害事件を起こして所轄の警察署に留置中という設定となった。
[6作目] 1988/8:ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎完結篇
旭警察署 鬼島(地井武男)から「今度派手なことをやらかしたら間違いなく鑑別所だからな」と釘を刺されてヒロシ(清水宏次朗)がめでたく釈放されたのも束の間、中学生同士の小競り合いに均太郎(池野茂治)と立花商業高校・菊永(高橋秀治)が関わったことから、愛徳と立花商業は一触即発状態へ突入する。トオル(仲村トオル)は菊永にタイマンを仕掛けるが、その漁夫の利を狙い、丸野(我王銀次)を中心とする極東高校の一団がトオルと菊永を拉致してしまう。かつて愛徳に在籍していた丸野は、「中間が極東高校をコケにしている」と嘘を吹き込み、極東の不良たちが愛徳に攻め込むよう焚き付けていた。やがて丸野の計略に気付いたヒロシたちは、シンゴ(小沢仁志)や柴田・西(小椋正・永田博康)らを巻き込んだ壮絶な大乱闘を展開するのであった。
新たな挑戦:進化し続けるトオル
ビーバップハイスクールから、更なる進化をしているトオルさんの、新たな作品をご覧下さい。
年代別の作品と画像・タイトル
不良から恋愛、大人の恋を演じ、サスペンスから、時代劇まで演技の幅を広げ、様々な役柄に挑戦、その一部をご覧になりながら、仲村トオルさんのストーリーをお楽しみ下さい。
年代 | 画像 | タイトル | 役名 |
1988 | 悲しい色やねん | W主演 夕張トオル |
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1988/3 | ラブ・ストーリーを君に | W主演 明 (主人公の 元家庭教師 山岳部員) |
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1989/8 |
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六本木バナナ・ボーイズ | W主演 夏目涼太郎 |
1990 |
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きんぴら | 主演 午忘零児 |
1991 |
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福沢諭吉 | 篠原小十郎 |
1992/4 |
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赤と黒の熱情 | 神津研作 |
1994 | LEVEL | 主演 豊田一成 |
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1997 |
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暗殺の街 | 主演 佐伯 役 |
作品は、日本映画だけではなく、アメリカ・香港・韓国・中国も映画出演もしました。
・ジェネックス・コップ:1999年、香港映画【共演:ニコラス・ツェー、サム・リー】) – 赤虎 役
・東京攻略:2000年、香港映画【共演:トニー・レオン、イーキン・チェン、ケリー・チャン】)
・ロスト・メモリーズ:2002年、韓国映画【共演:チャン・ドンゴン】) – 西郷将二郎 役
・パープル・バタフライ:2003年、中国映画【共演:チャン・ツィイー】) – 主演・伊丹 役
大鐘賞助演男優賞を受賞しました。
この時、韓国人以外の受賞は初めてでした。
ロスト・メモリーズ:大鐘賞助演男優賞作品
映画の背景
1909年伊藤博文暗殺未遂、朝鮮総督就任
安重根による伊藤博文暗殺計画は失敗し、伊藤は初代朝鮮総督に就任。その後、三・一運動や上海天長節爆弾事件などの朝鮮人による独立運動は徹底的に弾圧される。
日米同盟、第二次世界大戦勝利
満州問題で日米は一致団結し同盟を締結。大日本帝国は第二次世界大戦に連合国側で参戦し、原爆がベルリンに投下される。大戦勝利によって東アジアを統合し、1960年に国連常任理事国入りを果たす。
大国の繁栄、朝鮮の統合
1965年に人工衛星サクラ一号を打ち上げ、1988年に名古屋オリンピックを開催、2002年にはサッカーワールドカップ単独開催と、世界屈指の大国として繁栄する。朝鮮は植民地統治の成功によって完全に大日本帝国の一部となり、京城は東京・大阪に次ぐ大都市として発展していた。
2009年、京城府内の伊藤会館で発生したテロ事件。
1995年:結婚
仲村トオルさんは1992年からスタートした日本テレビドラマの「俺たちルーキーコップ」で共演した末松美奈子演じる鷲尾いさ子さんとプライベートでは結婚しました。
ベテラン俳優として、重厚な演技を見せる仲村トオルさん。
[映画] 2000年以降の作品
年代 | 画像 | タイトル | 役名 |
2004 |
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海猫 | 赤木広次 |
2007 | ワルボロ | ヤクザの叔父さん | |
2008 |
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接吻 | 長谷川ユキヒデ |
2008/4 |
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少林少女 | 大場雄一郎 |
2008/5 | 長い長い殺人 | 河野康平 | |
2009/4 | おっぱいバレー | 城和樹 | |
2009/6 | 劒岳 点の記 | 小島烏水 | |
2009/10 |
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わたし出すわ | 溝口雅也 |
2009/10 |
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僕の初恋をキミに捧ぐ | 種田孝仁 |
2010/11 |
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行きずりの街 | 主演 波多野和郎 |
2011/3 | 紙風船 | 主演 夫 |
不良少年でデビューしてから、さまざまな役をこなしてきた仲村トオルさん!
ご紹介したのは映画のほんの一部です。
まとめ:仲村トオル、青春の光と影を乗り越えて今なお輝き続ける
仲村トオルさんは、1985年のデビューから、ドラマ「ビーバップハイスクール」でブレイクした若手俳優として、時代の寵児となった。
しかし、その華やかなイメージとは裏腹に、数々の苦悩する日々を送っていた。
それでも、持ち前の明るさと努力で困難を乗り越え、演技者として着実に成長を遂げてきた仲村トオルさん。50代を迎えた現在も、ドラマ、映画、舞台など第一線で活躍し続けている。
彼の青春は、光と影に満ちたドラマティックな物語である。それは、夢を追いかける喜びと葛藤、そして挫折を乗り越えて成長していく一人の青年の姿を描いた、まさに青春ストーリーそのものと言えるだろう。
仲村トオルの今後の更なる活躍から目が離せない。
ファンとしてこれからも応援しています。
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