北朝鮮の咸鏡北道吉州郡豊渓里(キルチュグン・プンゲリ)に位置する「北部核試験場」で最近、新たな作業が進められている状況が捉えられた。
米国の戦略国際問題研究所(CSIS)傘下のメディア「分断を越えて(Beyond Parallel)」は3日(現地時間)、19日から29日にかけての豊渓里核試験場付近の高解像度の衛星写真を分析した結果、「4番坑道で新たな作業が進められていることが確認できる」とし、「7回目の核実験の時期は、今やひとえに金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の手にかかっている」と伝えた。北朝鮮は「朝鮮半島平和プロセス」が始まっていた2018年5月、自分たちの非核化の意志を立証する証拠として同実験場の2~4番坑道を爆破している。だが同メディアが先日公開した衛星写真を見ると、爆破された入口の前へと道路が続いていることが確認できる。これは爆破された坑道が修復されたことを強く示唆するものだ。
北朝鮮は、1番坑道は2006年9月の初の核実験後に廃棄し、その後2009~2017年に行った2~6回目の核実験では2番坑道を使用している。
同メディアは「3番坑道では核実験に向けた準備が終わっているとみられる」とし「そこでは新たな活動はなかったが、これは北朝鮮がそこでの核実験の準備を終えているという米国と韓国の予測と合致する」と伝えた。
まだ同メディアは、主な行政支援地域でも持続的な動きが観察されたと述べた。衛星写真には完成した3つの建物と工事中の1つの建物が捉えられている。東の入口である1番坑道と北の入口である2番坑道では、活動は捉えられなかった。
さらに「今回捉えられた新たな活動状況は、北朝鮮の核実験能力が拡大した証拠かもしれない」と伝えた。しかし、このような活動のみで7回目の核実験についての北朝鮮の「戦略的本音」を見積もるには限界がある。同メディアも、新たに明らかになった様々な動きは「戦略的な偽装計画の一環である可能性もある」と指摘した。