本文に移動

米国務省「北朝鮮、依然として7回目の核実験準備している」

登録:2022-08-13 06:54 修正:2022-08-13 07:59
11日、米国務省の定例記者会見で警告 
首席副報道官、万一の事態に備え 
「長期的軍事態勢を調整する準備ができている」
北朝鮮の金正恩国務委員長と実妹のキム・ヨジョン朝鮮労働党中央委員会副部長/ロイター・聯合ニュース

 米国務省は、北朝鮮が7回目の核実験を依然として準備しており、万一の事態に備えるために同盟国が緊密に協力しなければならないと述べた。

 米国務省のベイダント・パテル首席副報道官は11日(現地時間)、電話を通じて行われた定例記者会見で、「北朝鮮は依然として7回目の核実験を準備中だと考えるか」という記者の質問に、「米国は北朝鮮が7回目の核実験のために豊渓里(プンゲリ)の核実験場を準備しているとみている。これは北朝鮮自ら公開した声明内容とも一致する」と述べた。咸鏡北道吉州郡(キルチュグン)豊渓里の核実験場は、北朝鮮が過去6回の核実験を行った場所だ。第1回朝米首脳会談を1カ月に控えた2018年5月、非核化措置の一環として坑道を爆破したが、衛星写真などを通じて新しい核実験ができるように新たに坑道を掘るなど、機能が復旧している情況が明らかになっている。

 国連安全保障理事会(安保理)の対北朝鮮制裁委員会の専門家パネルは5日、一部内容が公開された報告書で、北朝鮮が豊渓里で新しい坑道を掘るなど、追加の核実験に向けた準備を続けていると指摘した。専門家パネルは具体的に、北朝鮮が豊渓里3番トンネルの入口で3月から掘削作業を再び始め、2018年5月に解体した建物を再建したことが観察されたと明らかにした。国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長も6月、オーストリアのウィーンで開かれた理事会で「私たちは豊渓里の核実験場の坑道の一つが再開放された兆候を捉えた」と述べた。

 パテル首席副報道官は「我々は日本や韓国など、同盟国と緊密に協力し、あらゆる事態に備えている」とし、「北朝鮮の挑発に対応するにあたって、我々は長期的に軍事態勢を調整する準備ができている」と付け加えた。さらに、北朝鮮の7回目の核実験は戦争規模を拡大する深刻な措置になり、国際的安定と安保を深刻に脅かすと同時に、当該地域を危険にさらすだろうと説明した。

 北朝鮮が7回目の核実験に乗り出せば、短距離ミサイルに乗せて韓国などを打撃する「戦術核」の性能試験が行われるものとみられる。当初、今年5月末に行われたジョー・バイデン米大統領の訪韓を前後して、北朝鮮が挑発に出る恐れがあると懸念されたが、その後3カ月近く実験は行われていない。米国務省の同日の発言は、それでも北朝鮮が7回目の核実験に乗り出す可能性があるという従来の見解を維持することを示している。

 一方、同日の米国務省の定例記者会見では、10日に新型コロナウイルス感染症の終息宣言をした北朝鮮に対する質問もあった。パテル首席副報道官は「我々は新型コロナ感染症が北朝鮮住民にどのような影響を及ぼすかを非常に懸念している。私たちは住民の迅速なワクチン接種を促進するため、北朝鮮が国際社会と協力することを再度求める」と述べた。

キム・ミヒャン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1054514.html韓国語原文入力:2022-08-1216:37
訳H.J

関連記事