インタビュー「ドライブしない?」

塚本高史「振り返れば愛車遍歴は人生のバロメーターだった」

塚本高史インタビュー
2022.07.11

取材・文=鴨居理子 撮影=鈴木大喜 ヘアメイク=YASU スタイリスト=上井大輔

シャツジャケット イロコイ(イロコイ ヘッドショップ ☏03-3791-5033)、パンツ ホワイトマウンテニアリング(☏03-6416-5381)、靴 クーティー プロダクションズ(クーティー フラッグシップ ストア ☏03-6809-0090)、その他本人&スタイリスト私物
2022.07.11

取材・文=鴨居理子 撮影=鈴木大喜 ヘアメイク=YASU スタイリスト=上井大輔

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1997年に役者としてデビューし、映画初出演である『バトル・ロワイアル』で一躍注目を集めた俳優・塚本高史さん(39)。
“バトロワ”以降もTVドラマ『木更津キャッツアイ』『結婚できない男』『刑事7人』シリーズ、映画『アウトレイジ』などでさまざまなタイプの役柄をこなし、常に第一線で存在感を放っています。一方、私生活では24歳で結婚。現在は14歳の長女と12歳の長男の父でもあります。
前編となる今回は都内をドライブしながら、普通自動車免許を取得した18歳からの愛車遍歴や、車選びへのこだわりについて語っていただきました。

思い入れのある車は「キャデラック SRX」

運転する塚本高史さん

18歳の誕生日を迎えてすぐ、地元・東京都八王子市で普通自動車免許を取得。初めての愛車ホンダ アコード インスパイアを迎えたという塚本高史さん。
「念願の車を迎えられたのがうれしくて、フロントグリルをメッシュのものに付け替えるなど、カスタマイズを楽しみました。車好きが多い土地柄なのか、近所にカスタムショップが多かったんです」
一時期は4台を同時所有していたこともあるという車好き。なかでも思い入れがある車種がキャデラック SRXだという。
「23歳のときに新古車のようなかたちで購入しました。日本に20台ほどしかない仕様の車だそうです。かなり愛着もあり、今でも所有しています。人と違うものを持っているってうれしいですよね」
結婚後、家族用の車選びは「ほとんど妻に任せている」という一方で、趣味の車はすべてアメリカ車を選んできたという。
「『まだ冒険していたい』という気持ちの表れでしょうか(笑)。本当はフェラーリのようなスポーツカーにも憧れますが、維持費を考えると『そのために仕事でずっと第一線を走り続けなくてはいけないのかな……』と考えてしまって、少し二の足を踏んでいます」。 14歳の長女、12歳の長男の父親としての顔ももつ塚本さんだが、子供たちが巣立ったあとのカーライフも思い描く。
「先々では、頑張りすぎずに維持できるような車がいいです。トヨタ ハイエースのようなバンを車中泊仕様にカスタムして、夫婦で全国を旅するのもいいですね」
自身の愛車遍歴をは「人生のバロメーターにもなる」と振り返る。
「乗りたい車を手にしたときというのは、『ついにここまで来たな』という現在地を感じる瞬間でもあると思う。ハマー H2に乗っていたときは、人生的にいろんな意味でノっている時期だったなと振り返ったりします(笑)」

楽しむことを教えてくれた親友・佐藤隆太さん

座る塚本高史さん

塚本さんが「ドライブに誘いたい人」として名前を挙げたのが、20年来の親友、俳優の佐藤隆太さんだ。人気ドラマ『木更津キャッツアイ』(2002年)を筆頭に、数多くの作品で共演してきた。
「人生で隆ちゃんとの出会いがなければ、僕の価値観も今とは全然違っていたと思う。『自分が楽しんでいないと、見てくれる人も楽しめない』という精神を教えてくれた人です。お互いにハタチ前後のとき、車で一緒に撮影現場に行ったり、そこで音楽や仕事の話をするような青春時代を過ごしました。最近は落ち着いて話せる時間があまりなかったので、お互いに家庭を持った今、改めてドライブしてみたい。男としての話をするのかな。想像できませんが、だからこそ誘ってみたいです」
休日は夫婦2人でのんびりとすごすことが多いという。
「子供たちが大きくなり、友達と遊びにでかけるので、必然的に夫婦2人の時間が増えてきました。食事をするくらいで何をするわけでもないのですが、もうすぐ40代という年齢になって、意外とそういう時間が大事なのではないかなと思うようになりました」
妻とはよく子供についての会話をするという。
「母親から見た彼らを知ることができる良い機会だと思います。でも、本音を言うと『せっかく二人の時間なんだから、ちょっとは子供のことを忘れようよ』という男心もあります(笑)」

妻への思い「僕にとっては今でも彼女」

こちらを見据える塚本高史さん

結婚生活は今年で15年だ。
「僕の中では、妻はいまでも“彼女”という意識があるんです。もちろん、子供たちの母親でもあるんですが、どこかでひとりの女性としても見ていたいというか。それは、妻が『父親なんだから○○してよ』みたいな言い方を一切しないでいてくれたからだと思う。『父親だからこうしなきゃ』とプレッシャーを感じていたら、こんなふうには絶対思えなかったなと。僕らの夫婦円満の秘訣はお互いに立ち入りすぎないことかな」
今でも、子供たちが生まれる前の思い出話をすることがある。
「『あそこで食べた○○、おいしかったよね』とか、よく話します。子供たちが『パパとママって、結婚する前はどんな感じだったの?』と聞いてくることもあります。笑い合いながら妻と答える時間は、僕らにとってとてもハッピーな時間だなと思います」
子供と接する際には心がけていることがある。
「『こうするべきだ』と、親が上から押し付けることはしません。同じくらいの時の頃の自分の経験を伝えて、最後の判断は自分でさせます。年頃なので反抗することもありますが、悪いことをして怒られているときの態度があまりよくない場合は、しっかりと対話するようにしています」
10月に40歳を迎える塚本さん。今後について「あえて目標は立てていない」という。
「実際にはそのとおりにはならないのが目標というものだと思うので、漠然としたイメージだけ持つようにしています。仕事では、とにかく楽しんでいたい。親としては、恥ずかしくない父でありたいと思っています」

塚本高史さんの「ドライブ中に聞きたい5曲」はコチラ!

  • エンヤ「Only Time」……深夜に一人で運転するときに聴きたい。なんだか落ち着くというか、現実逃避できる曲です。
  • レッド・ホット・チリ・ペッパーズ「By The Way」……言わずもがな、ノリノリの曲。晴れた日に海沿いをドライブするようなときにピッタリです。
  • hide「MISERY」……ノリのいい曲なんだけど、どことなく寂しい感じもする。夜の空いてる環状道路を走っているイメージかな。
  • hide with Spread Beaver「ROCKET DIVE」……夜の高速道路で聴きたい。もちろん法定速度内ですが、グイーンと行きたくなるような曲です。
  • X JAPAN「Tears」……“おセンチメンタル”でディープな気持ちに浸りたいとき(笑)には、この曲。僕自身、落ち込むことは全然ないのですが、あえてそういう気分に持って行きたいときがあるじゃないですか、人間って。

(クリックすると、音楽配信サービスSpotifyで楽曲の一部を試聴できます。)

JAF会員限定 塚本高史さん直筆サインプレゼント

サインパネルを持つ塚本

塚本高史さん直筆の「ドライブしない?」特製サイン色紙を、抽選で3名様にプレゼントします。
・プレゼント内容:塚本高史さん直筆特製サイン色紙

応募期間は終了しました。

  • オークションサイト、フリマアプリなどでの転売を禁止します。

塚本高史

つかもと・たかし 1982年10月27日生まれ、東京都八王子市出身。1997年に俳優デビュー。主な出演作に映画『バトル・ロワイアル』や『タイヨウのうた』、ドラマ『木更津キャッツアイ』シリーズ、『THE3名様』シリーズなど。俳優のみにとどまらず、NHK BSプレミアム「岩合光昭の世界ネコ歩き」のナレーションを約10年間務めている。2022年7月8日より映画『TELL ME ~hideと見た景色~』が公開。テレビ朝日系ドラマ『刑事7人』も同月にスタートする。

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