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「パイプマナブ」シリーズ
パイプ曲げや製造、ものづくりにおいての基礎知識を初歩から学んでいこうという記事になります。
今回はvol.24【熱処理の基礎知識】です。
鋼材に熱を加えるとどんな変化があるの?そして処理にはどんな種類があるの?
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▶▶▶熱処理の基礎知識▶▶▶
【熱処理とは】
製品に熱を加える加工のこと、金属や鋼材に対する熱処理のほか、
食品などの加熱殺菌処理なども含まれる。今回はもちろん金属加工です。
一定の温度以上に金属を加熱し冷やすことでその性質を変えることを言う。
ある温度に達するとその組織に変化が起こります。この現象を「変態(へんたい)」といいます。
そして変態を起こす温度を「変態点」と言います。
刀鍛冶のようなものをイメージしてもらうと◎
性質を改善することが目的で、用途に応じて金属の機械的性質や組織を操ります。
⇒日本金属熱処理工業会では「赤めて冷ますこと」と定義される
赤める=加熱する、金属が赤くなるまで熱する
冷ます=金属が黒くなるまで冷ます
『変わる鋼の性質について』
・強さ / 粘り / 硬さ
・耐衝撃性 / 耐摩耗性 / 耐腐食性 / 耐食性
・被削性(ひさくせい) / 冷感加工性
などがあり熱の入れ方や温度、冷まし方によって変わってきます。
【熱処理の種類】
一般的に行われる熱処理は4種類。
炉などを使って部品全体を加熱、冷却するため「全体熱処理」ともよばれます。
◆ 焼入れ►鉄を硬くする熱処理
鉄を変態点の800℃~ 850℃で真っ赤になるまで熱する→しばらくおいた後に水または油の中に入れ急冷する処理。
JIS の加工記号では「HQ」と記載される。硬化の程度は鋼に含まれる炭素量で決まり、最高硬さや硬化の深さは他の元素によっても変わってきます。
鋼はとても硬くなる半面脆くなってしまうネックがあります、それを解消するために「焼き戻し」を行う。
◆ 焼き戻し►鉄を粘り強く( 強靭に) する熱処理
焼き入れした部品を再び加熱して冷やす処理です。硬さを調整しながら、粘りや強靭性を高める。JIS 記号では「HT」と表す。
焼入れ→焼戻しはワンセットで行い、これをまとめて「調質」と言う。
▲高温焼き戻し:550〜650°C で1時間程度加熱した後、空気で急冷し再度焼き戻しをする→強靭性が必要なものに使う
▼低温焼き戻し:150〜200°C で1時間程度加熱。粘り強くなり耐摩耗性や割れなどが防止でき、経年劣化に強くなる。
◆ 焼きなまし (ま) ►鉄を柔らかく( 加工しやすく) する熱処理
焼鈍:しょうどんとも呼ばれる。
鋼を柔らかく加工しやすくしたり、加工などの影響で硬くなってしまった組織を柔らかくするために行います。JIS 記号では「HA」と記載。
いくつかの種類があり、鋼の組織によって求められる温度が550℃程度~ 950℃近くと幅がある。
加熱によって部品内部の組織を、均一化したり、尖っている組織に丸みをもたせたりします。
◆ 焼きならし (ら) ►鉄の組織を均一化する熱処理
焼準:しょうじゅんとも呼ぶ。
主に鉄鋼材料の製造段階で発生した不均衡な鉄の組織を均一化させる
切削やプレス加工などに適した状態に整えるために行われる。JIS 記号では「HNR」
鋳造・鍛造・圧延された後の歪みを取るために、鉄を800℃~ 900℃程度( 変態点より高めの温度)に加熱し、その後空冷をするという手法を取ります。
CHECK👇
炭素だけでなく、さまざまな合金元素によっても最高硬さや硬化の深さが変化する。
その度合が高い鋼ほど 「焼入れ性がよい」と言われます。
まとめ:
熱を入れて加工するだけでも色々な性質に変化します
使われる部品や部材によっても熱処理の方法や必要な性質が変わってくることを覚えましょう。
平成工業では熱処理自体は行っておりませんが、熱処理が必要な製品も他社様と協力し製品をお届けいたします!
パイプ曲げに関わらず気になる加工がありましたら一度平成工業までお問い合わせください!
会社名 |
平成工業 株式会社 (へいせいこうぎょう) |
エミダス会員番号 | 98857 |
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国 | 日本 | 住所 |
日本 愛知県 刈谷市 |
電話番号 | 0566-21-1961 | FAX番号 | ログインをすると表示されます |
資本金 | 1,000 万円 | 年間売上高 | |
社員数 | 110人 | 担当者 | 田中 利章 |
産業分類 | 工作機械 / 産業用機械 / 輸送機器 | ||
主要取引先 |
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